東京で綺麗なもん着て美味い酒飲んでたって、おまえの田舎はこんなもんだろうと、 一皮剥いてべろんと広げて見せられたような、そんな映画だ。 開始2分で、ぐいぐいと引き込まれる。 かっこいい街ではなく、たんなる中途半端な田舎の話。 イケメンでもクールでもなく、全然いけてない連中がのた打ち回る現実だ。 定職にもつかず、その日暮しでギャンブルとシンナーに溺れる主人公のヤンキー。 もう救いようがないほど迷走しているのだが、よくみると彼だけではない。 他の登場人物も、やはり出口の無い迷路の中で喘いでいる。 その迷路は現実には迷路ではなくて、東京までつながる一本道の国道沿いのことだ。 そこにはいつ頃からかしらないが、パチンコやサラ金、フランチャイズのチェーンばかり が流れ着き、上辺の華やかさだけは充実している。 でも、日本中が同じ景色になってしまい、そしていつの間にか迷路が出来てしまった。 ラストは意見が