人気女優の息子が強姦致傷容疑で逮捕された事件で、記者会見でのテレビ各社の質問が批判を浴びています。「どんなに言葉を重ねてもおわびの言葉が見つかりません」と涙を流して謝罪する母親に対し、「容疑者の性癖について、気づくことはなかったのか」「性的な衝動を抑えられない、行動にブレーキがかけられないというようなところはあったか」など、息子の性癖や性欲について露骨な言葉が浴びせられたことに、違和感を覚えたひとも多かったでしょう。 こうした質問の背景には、「親の子育てが間違っているから子どもが悪くなる」という一方的な思い込みがあります。かつての日本では、凶悪事件が起こるとメディアが犯人の実家に殺到し、年老いた両親に謝罪させることが当たり前にように行なわれていましたが、芸能ニュースの「民度」はいまだに変わらないようです。 その一方で、きょうだいが多かった時代には、同じように育てても異なる性格を持つようにな
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