発達障害である自閉症の特徴は、文化や国の違いに関係なく、変わらないと思われるものがあります。 それは、世界規模で使える診断方法の基礎になるものです。 しかし一方で、国や文化によっては捉え方が変わる自閉症の特徴があります。 自閉症の診断や診断ツールを設計する場合には、そのことを考慮する必要があります。 発達障害である自閉症の人が一部の国では診断がされないままになっています。 自閉症の診断方法や診断テストの多くは、アメリカやヨーロッパで開発されたものです。 西洋の文化的な規範に基づいたものだといえるでしょう。 そのため、西洋ではない地域の親が、子どもの行動について心配になってもそのままでは参考にならないかもしれません。 例えば、南アフリカの農村部では子どもたちが「ハッピーバースデー」を歌ったり、ケーキのろうそくの火を吹いて消したりすることは知りません。 しかし、自閉症の診断における経過観察でそ