厚生労働省の社会保障改革案がきのう公表されたのを受けて、社会保障と税の一体改革を巡る政府・与党内の調整が今週から本格化します。この中の柱の一つが、本来の水準より高くなっている年金の支給額の引き下げです。年金額はどうなるのか。藤野解説委員に聞きます。 Q 社会保障改革の厚生労働省案がきのう公表されましたね。 ところがこちらの図を見てほしい。この図は簡略化したものだが、2000年度から2002年度、物価の下落に合わせて、本来、年金額も下げなくてはいけなかったのに、厳しい経済情勢に配慮して、特例の措置で、年金額の引き下げを行わなかった。当時の政権与党が年金額の引き下げに強く反対したことが背景にあった。 このため、今の年金額は、本来の水準よりも2.5%も高くなっている。 Q 金額にして、いくらぐらいの払いすぎになっているのか。 A これまでに払いすぎた年金の総額は7兆円。このまま、本来の水準に