晩年、統合失調症を患いながらも、それでも猫を描き続けたイギリスの画家、ルイス・ウェイン( 1860年 – 1939年、享年78歳)はインターネットを介して広く知られるようになった。 かつて海外では、猫好きたちは少々変わり者であると思われていたが、それを象徴するのがルイス・ウェインなのだろう。生前のウェインは穏やかとは言えない人生を送った。晩年は精神病棟施設の中で暮らしながらも、猫を描き続けたのだ。 彼の作品は、”フェイマス・シリーズ”と呼ばれ、悪化する症状の各段階を図示したものとして紹介されたが、真実はもう少し込み入っている。 初期のルイス・ウェイン 1860年、ロンドンで生まれたウェインは、ウェスト・ロンドン美術学校を卒業し、短期間教師として働いた後、フリーのイラストレーターとなった。1884年、エミリー・リチャードソンと結婚するが、彼女は3年後ガンで亡くなっている。夫妻は白黒の毛並みを