英エコノミスト誌にちょっとおもしろい記事をみつけたので、自分で理解を深めるついでにここにまとめてみる(掲載号は1998年5月2〜8日号)。 記事のタイトルは「反トラストの経済学」で、今コンピュータ関係者の間で議論になっている米司法省によるマイクロソフト提訴について、じゃあいったい、経済学的にトラスト状態かどうかを判断する基準は何か?という根本的な疑問に答える記事になっている。 たしかに言われてみれば、マイクロソフトはソフトウェア業界で独占的な地位を占めているといったとき、それが合法か非合法か、その線引きはいったいどうやってなされているのか、肝心な点に傍観者である僕らは無関心である。 歴史的にアメリカにおける反トラスト法訴訟がよりどころとしてきた基準は、「ある企業が価格支配力を行使しているかどうか、つまり、競争が許す価格よりも高い価格を設定することができるかどうか」にかかっているらしい。これ