こういう人が隠れていることは、『遊』をつくっているころに各地で遊撃展や遊会を開いているころから、察しておりました。世の動静を見極め、自身の内なる目をもって納得のいくことだけを考えたり、行為に及ぼしたり、書いたりしている人たちだ。 こういう人を「スジガネの人」という。 スジガネの人は、職業や経歴からは何も割り出せない。だいたい職業なんぞで人を見るのはほとんど何の役にも立たない推測というもので、スジガネの人は一杯呑み屋をやっていたり、ガス会社に勤めていたり、スイカや白菜を栽培していたり、自動車修理をやっていらっしゃる。 スジガネの人には、左翼も右翼もニュートラルも環境派もいる。甘党も辛党もいる。主題はいろいろ、発言内容も多種多彩。 ところがこういう人は何かが根底で似ているもので、どんな政治的で思想的なラベルを貼っても説明にならないスジガネをもっている。のっけから余談だが、ときにこういう人と出会