本作がTVシリーズ初監督作品となる若林は野島から脚本を受け取った際、「女の子の青春群像劇的な部分をドキュメンタリックに作ってほしい」と伝えられたという。「キャラクターが勝手に動くことを求められていると理解しました。ロジックで固められたストーリーは、たしかに綺麗に説明できると思いますが、それだけでは面白くならないと思うんです。最初はキャラクターをわかりやすく描こうとするあまり、セリフや描写に力が入りすぎてしまったので、野島さんに相談したところ『もっと、何を考えているかわからないぐらいの距離感がいい』と教えていただきました。『その人が予定調和を壊すことで面白いドラマが生まれる』。僕自身も予定調和にはしたくないと思っていたので、粘り強く取り組んでいきました」 本作の制作において最初に取り組んだのは、キャラクターづくりだった。野島が書いたシナリオはすでに存在する。しかし、そこにはまるで演出の力を試