拙著『電子音楽 in the(lost)world』では、60〜80年代にリリースされた国内外の電子音楽、シンセサイザーのレコードの主なものを1600枚紹介している。取り上げた作品は各国のコレクター氏とコンタクトをとって集めたものだが、この取材中に筆者が気付かされたのは、どの国も申し合わせたように、エロいレコードジャケットが多いということ。以下、ざっと主なものを写真で並べてみたが、モーグ・シンセサイザーのパネルと、水着やヌードの美女の組み合わせは、もはや黄金律のよう(詳しくは本で買って見てね!)。 おそらく、これには理由がある。当時の主なモーグ・シンセサイザーのレコードは、映画音楽やポピュラー曲を電子サウンドでアレンジしたというもの。いわゆる「アポロ時代」に相応しく、従来の楽団演奏ものから最新デヴァイスによる録音に生まれ変わった、イージーリスニングが未来風に進化したものとして重宝されていた