新型コロナウイルス感染症の流行が世界的に拡大し始めた今年3月ごろ、メディアで「『ステイホーム』でカップルや夫婦が一緒に過ごす時間が増え、数ヶ月後にベビーブームが起こるのではないか」という憶測が飛び交った。SNSではそのベビーブームで生まれた世代の呼称として、quarantine(クアランティン=隔離)とteen(ティーン=若者)をかけた「クアランティーン世代」という言葉まで飛び出した。 パンデミックが各国の出生率にどのような影響を与えたのかを考察するのは時期尚早だ。しかしすでに、先進国と途上国の間で妊娠や出産に関して異なるパターンが見えつつある。 ◆妊娠控える先進国 「いまは子供作れない」 日本では厚労省が10月、コロナウイルスの流行が妊娠にどのような影響を与えているか調べるため、今年1〜7月に全国の自治体に提出された「妊娠届」の件数を集計した。妊娠届は妊娠がわかった人が各自治体に届け出る