2011年07月28日 癌細胞は生物か? 背景: 癌は現代人にとっての最も大きな疾患群の1つであり、癌の発生や転移を防ぐため、また発生してしまった癌を治療するために多くの研究が行われている。癌は発生すると自律して存在し、増殖を繰り返すため、単なる細胞の病変ではなく新しい生物だと考える研究者も存在する。 要約: この度、カリフォルニア大学バークリー校のPeter Duesberg博士らによって、発癌現象は新種の進化であり、種形成の1つだという説が発表された。彼らはそれぞれの生物には、それぞれの核型と呼ばれる、染色体の数や形などの構成があることを基にこの説を発展させた。 癌細胞が新たな種への進化と捉える見方自体は、それほど新しいものではない。1956年には、進化生物学者であるジュリアン・ハクスリーによっ て、このように述べられた。新生物(腫瘍)形成過程が自律の壁を乗り越えると、その癌細胞は論理
2011年07月27日 ミトコンドリアの祖先 背景: 全ての真核生物は細胞内にミトコンドリアを持つ。ミトコンドリアはそれ自体がDNAを持っているため、元は1つの微生物だったと考えられ、様々な研究が行われている。 またミトコンドリアは親から受け継がれるものであるため、そのDNAを調べることで、生物の系統学的な研究を行うことができる。 要約: ミトコンドリアは真核生物の細胞内に存在する、エネルギーを生産する細胞小器官の1つであるが、ミトコンドリア自身にもDNAが存在するため、数十億年前に元々外界に存在する微生物が、現在の生物の元となった別の微生物の中で共生を始め、それが現在のミトコンドリアになったと考えられている。 そこでこの度、ハワイ大学マノア校とオレゴン州立大学の共同研究チームによって、ミトコンドリアは世界中の海に存在する細菌である、SAR11と共通の祖先を持っていることが発見された。 ハ
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