南海トラフ 80%の内幕
東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長は、新型コロナウイルス感染拡大で来夏へ延期された東京大会に関し「開催できれば人類全体に降り掛かった災いを乗り越えた証しになる」と意義を述べた。一層の経費節減に努め、開会式の内容や演出を大幅に変更する意向も示した。延期決定から1カ月となる24日を前に共同通信のインタビューに答えた。 森氏は東京大会について「(危機に対する)人間の挑戦でもある。アスリートの祭典にとどまらない、より大きく重いテーマが課せられた」と強調。日本中がウイルス終息や経済支援、医療態勢整備に全力を挙げている現状を踏まえ「そうでなければ、国民に対して申し訳ない。国民の気持ちとかけ離れた五輪にしてはならない」と訴えた。「来年開催できれば日本の強さを誇ってもいい」とも語った。
黒川弘務東京高検検事長の定年延長を巡り、政府が「後付け」で国家公務員法の解釈を変更した疑いが強まった。現状では閣議決定前に法解釈を変えた証拠を示せていないからだ。森雅子法相らの説明はすでに破綻状態に追い込まれ、今度は解釈変更を明らかにした安倍晋三首相の答弁の信頼性が揺らいだ。 (清水俊介、大野暢子) 立憲民主党の安住淳国対委員長は二十一日、政府が閣議決定前に解釈を変えたと証明する日付入りの文書を示すよう引き続き求める考えを記者団に強調。政府が応じなければ「後から取って付けた法律違反ということになる」と述べ、黒川氏の定年延長は違法と批判を強める考えを示した。 政府が二十日と二十一日にかけて衆院予算委員会の理事会に提出した文書は、法務省、内閣法制局、人事院がそれぞれ作成。法務省と人事院の文書は二十日に提出したが、文書作成日が記されていないと野党に批判され、「1月22日」「1月24日」と追記して
1990年代後半以降、国などの補助で建てられた陸上風力発電所が、約20年といわれる寿命を一斉に迎え始めている。高額な費用がネックとなり建て替え件数はわずかで、撤去が相次ぐ。再生可能エネルギーを積極的に活用する機運にも水を差しかねない情勢だ。 (伊藤弘喜) 津市の笠取山(標高八四二メートル)の頂上近くまで登ると、解体された風車の羽根や支柱が目に入る。一九九九年に三重県久居市(現・津市)が新設し、再エネ事業を手掛ける中部電力グループのシーテック(名古屋市)が二〇一二年に買い取った風力発電所の「残骸」だ。 同社は設置から約二十年が経過した昨年八月に建て替えに着手した。出力七百五十キロワットの風車四基を全て撤去し、今年後半に千五百キロワットの風車二基を新設する計画。だが風車を製造したオランダ企業が倒産した影響で工事は手探りの連続、総額で数億円かかるとみられている。
安倍晋三首相主催の「桜を見る会」を巡り、公文書管理の在り方が問題となっている。政府が招待客名簿を廃棄したことを理由に会の実態を明らかにしないからだ。公文書の廃棄が壁となり、真相解明が進まない構図は、森友学園や加計(かけ)学園の疑惑でも同じだった。 桜を見る会の招待客は、首相や官房長官、与党政治家などの「政治推薦」が各府省庁からの推薦を大幅に上回り、会の「私物化」への批判が噴出。マルチ商法を展開した「ジャパンライフ」の元会長が二〇一五年に首相らの推薦枠で招待されたことも追及を受けた。 政府は招待客や政治推薦の名簿について、公文書管理法に基づき保存期間一年未満の文書として遅滞なく廃棄したと説明。野党が詳細に踏み込んで聞いても、政府は名簿がないため確認できないと繰り返すのみになっている。 保存期間を一年未満とする文書は、一七年十二月の「行政文書の管理に関するガイドライン」の改定で、日常的な業務連
二〇一七年八月の国連安全保障理事会決議で全面的に禁じた北朝鮮産の石炭輸入に関与したとして、韓国政府が一八年八月以降に入港禁止にした複数の船舶が、措置後少なくとも計二十六回日本各地に寄港していたことが分かった。韓国の入港禁止前を含めると、石炭禁輸の国連決議後の日本寄港は百回を超した。前後にロシアや中国を訪れており、産地をこれらの国など北朝鮮以外に見せかけ制裁を逃れる不正取引に、日本の港湾が使われた恐れがある。 民間会社の船舶追跡データや海上保安庁の情報を共同通信が集計した。安倍晋三首相は六月の日米首脳会談で国連決議の「完全履行」を確認したが、核・ミサイル開発の資金源となる石炭密輸に関わった疑いがある船が自由に出入りしていた実態が明らかになった。 韓国は一八年八月以降、一七~一八年にロシア産と偽って北朝鮮産石炭を持ち込んだなどとして関係者を摘発。不正に関与した計十隻を入港禁止にした。うち二隻は
東シナ海の公海上で五月、中国軍の戦闘機が海上自衛隊の護衛艦を標的に見立てて攻撃訓練をしていた疑いの強いことが分かった。複数の日本政府関係者が証言した。政府は不測の事態を招きかねない「極めて危険な軍事行動」と判断したが、自衛隊の情報探知、分析能力を秘匿するため、中国側に抗議せず、事案を公表していない。現場での偶発的軍事衝突の懸念があり、緊急時の危機回避に向けた仕組み作りが急がれる。 日中関係は、政治的には改善が進む一方、東シナ海では中国によるガス田の単独開発や公船の領海侵入が続き、日本が抗議を繰り返している。今回の中国機の行動は、東シナ海の軍事的緊張の一端を浮き彫りにした形だ。 政府関係者の話を総合すると、日中中間線の中国側にあるガス田周辺海域で五月下旬、複数の中国軍のJH7戦闘爆撃機が航行中の海自護衛艦二隻に対艦ミサイルの射程範囲まで接近した。中国機は攻撃目標に射撃管制レーダーの照準を合わ
男性は静岡県知事の許可を得てニホンウナギの稚魚シラスウナギを捕る漁師。手のひらを振るのは仲間内で通じるしぐさで「良くない状態」を指す。不漁の時などにも使うが、男性の言う「これ」とは“密売”を意味していた。 絶滅危惧種ニホンウナギの国内有数の産地、浜名湖を抱える静岡県では、資源保護などのため、漁業調整規則で漁師が捕ったシラスウナギを地元の養鰻(ようまん)組合に出荷するよう定めている。指定先以外に売れば密売となるが、男性自身も「これ」をしたことがあるという。養鰻組合の正規の買い取り額は今季のピーク時で一キロ当たり九十五万円。これに対し、県外に売ったという男性は「百八十万円の闇値が付いた」と証言する。
インフルエンザが猛威を振るう中、昨年発売されたばかりの治療薬「ゾフルーザ」に人気が集まっている。一回だけの服用で済むなど、既存薬に比べて使いやすいためで、製造販売元の塩野義製薬は増産の検討を始めた。ただ、薬が効かない耐性ウイルスができやすいという課題もあり、専門家は「安易に飛びつかず、監視を強化する必要がある」と慎重な使用を呼び掛けている。 ゾフルーザは、ウイルスが細胞内で増えるのを抑える働きがある薬で、タミフルなどの既存薬とは仕組みが異なる。回復までの期間はタミフルと同程度だが、服用翌日に患者から検出されるウイルス量は少ないため、感染拡大を抑える効果が期待される。専門家は「対策の手段が広がるのは良いこと」と歓迎する。 また既存薬は吸入や五日間の服用が必要だったが、ゾフルーザは一回の服用で済む。このため薬を指定して処方を求める患者も多いといい、販売後すぐに売り上げトップになった。同社による
体育の授業や全校集会など学校ではおなじみの「体育座り」。場所を取らない、手の位置が安定するなどの利点があるが、子どもたちからは「お尻や腰が痛い」「窮屈だ」との声も聞かれる。専門家や教員からは「子どもたちの身体への負荷が少ない座り方を取り入れるべきでは」との声が上がっている。 (瀬野由香、小林由比) 「ずっと体育座りをしていてお尻が痛かった」。東京都内の小学五年生の女子は昨秋の運動会の後、母親にこう訴えた。例年は椅子に座るが、本年度は他校のグラウンドを借りたため、長時間地面に座らなくてはならなかった。 学校で体育座りをするのは、体育の授業などで短くても数分、全校集会などでは一時間近くになることもある。日本身体文化研究所代表で武蔵野美術大講師の矢田部英正さん=写真=は「膝を抱え込む座り方は、内臓が圧迫され、座骨への刺激や腰への負担も大きい」と指摘。特に体の大きな子には負担が大きく、「子どもたち
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