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ブックマーク / geopoli.exblog.jp (100)

  • 無人機、礼賛 | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は曇りがちでして、時々小雨がぱらつきました。しかしさすがに冬は脱した感が。 さて、久々に記事の要約を。 ブログではおなじみの無人機ネタです。これは個人的にもクラウゼヴィッツの言う「戦争質」を変えるのではないかと注目しているものです。 ===== 無人機礼賛 by ジョブ・ヘニング ●無人機、もしくはUAVsは「来て」いる。 ●2002年11月のイエメンにおけるアルカイダに対する攻撃は、戦場以外の場所で無人機が攻撃を行った(知られているものでは)最初のケースだ。 ●それ以降はアメリカは無人機を大量に使いはじめており、たとえばパキスタンではブッシュ政権全般を通じて行った攻撃よりも、オバマ政権の最初の2年間の攻撃の数は4倍も多い。 ●アメリカは今ではソマリアでも攻撃を行っており、アフガニスタンからNATOが撤退することからその数がさらに増えると予測されている。 ●無人機による

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    smicho 2012/03/08
  • 無人機で人権侵害を監視せよ | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部は南風がやや暖かかったせいか、風は強かったのですが気温は上がりました。ちょっとだけ春を感じれました。 さて、昨日に引き続き無人機ネタを一つ。 ==== 人権のため、無人機は空に by アンドリュー・ストボ・スナイダーマン & マーク・ハニス ●無人機はパキスタンで攻撃用に使われているだけではなく、たとえばイラクではアメリカ人を守るための監視用として使われている。 ●これからは人権を守るために使えるのではないか? ●たとえば無人機を使えば、人権侵害を監視するために写真や動画を撮影することができる。まずはシリアから始めるのはどうだろう。 ●シリアは先週アラブ同盟の監視が停止された関係から、その必要性は緊迫したものであろう。 ●監視員の代わりを無人機が務めることができるし、たとえば監視員の行けないところも監視できるのだ。たとえばシリアはデモを行っている人々に対して発砲しているが、こ

    無人機で人権侵害を監視せよ | 地政学を英国で学んだ
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    smicho 2012/02/02
  • 無人機と民主制度 | 地政学を英国で学んだ

    今日の横浜北部はまたまたよく晴れました。気温は相変わらず真冬ですが、昼間はなんとなくしのげる感じが。 さて、久しぶりに記事の要約を。私が関心を持っているテクノロジー戦争の変化についての興味深い記事を。 ==== 民主制度に攻撃する無人機 by ピーター・シンガー ●民主制国家では、歴史的に戦争と国民の間に深い絆があった。 ●ところがアメリカの最近のテクノロジーの変化のおかげで、この絆に大々的な変化が起こっている。 ●10年前にはロボットが戦争を戦うというのはハリウッド映画に出てくる単なるファンタジーだったが、いまはそれが現実になっている。 ●現在の米軍は、無人機を7000機もっており、地上には12000機の軍事ロボットが活躍している。 ●去年の2011年には、このようなロボットが6カ国で攻撃を行っているのだ。 ●われわれはもう宣戦布告をしていない。最後に議会がこれを行ったのは一九四二年で

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    smicho 2012/02/01
  • 進化心理学による「人類は戦争が好き?」論 | 地政学を英国で学んだ

    昨日の山田氏の発表に触発されたというわけではないのですが、最近とても面白い記事を見つけましたのでその要約を。 ==== ●元アナーキストのカナダ人のP氏、彼は若かりし頃、両親に「警察はいらない、政府機関が逆に社会問題の元凶だ」と主張。 ●ところが彼の住んでいた平和なモントリオールで、一九六九年一〇月一七日に暴動や放火や盗みや殺人が大量に発生。原因は警察や消防員をはじめとする公務員がストに入ったから。 ●これをきっかけに、P氏は人間の性質そのものに興味をいだき、まずは言語、そして次に進化心理学(evolutionary psychology)を提唱するようになった。 ●彼の主張は、人間の精神面での機能(感情、ものごとの決定判断、そして画像認識など)というのは自然淘汰によってつくられてきたものだ、というもの。 ●彼は「若い頃から教育すれば人間はいくらでもつくりかえられる」とする社会エンジニア

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    smicho 2011/12/13
  • 地政学を英国で学んだ : 多文化主義はどのように失敗したのか

    ↑新刊:胎動する地政学↑ イギリスでの留学生活を実況生中継。久しぶりに意見記事の要約です。 ==== 多文化主義はどのように失敗したのか by ケナン・マリク ●今年の7月7日でロンドンでの52人が死んだ連続テロ事件から六年がすぎた。 ●アメリカの9・11事件とロンドンでの7・7事件は基的に同じインパクトを両国の国民に与えたが、ひとつだけ違うのは、7・7事件のほうがイギリスの市民権を持つ人間たちによる犯行だったということだ。 ●イギリス当局側は、この「自国民の犯行」に頭を悩ませており、以前は過激なイスラム僧侶やモスクの影響を指摘していたが、最近は政府の多文化主義政策の失敗を指摘する分析が多くなっている。 ●ヨーロッパでは多文化主義の問題に関して政府要人からも批判的な声が上がり始めており、スウェーデンやオランダでも反移民政策を訴える政党が議席を伸ばしている。 ●英首相のキャ

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    smicho 2011/07/16
  • 宮崎氏のメルマガから転載:ルトワックの意見 | 地政学を英国で学んだ

    「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」より ======= ◯戦略に一貫性を見失った中国の誤謬:拙速に軍事大国をみせつけ、周囲を敵対させてしまった 中国は戦略に整合性を欠如し始めていると指摘するのは米国シンクタンクで戦略研究をするエドワード・ルトワック博士である。 彼は「中国はナチス・ドイツと同じ誤りを繰り返すのか?」と疑問を呈する。彼が来日した折、数人でルトワック博士を囲んだ。 第一に中国は現在、「総合戦略」を欠いている。一部の指導層にはあるかもしれないが大半は自己の狭い利益のために動いている。 第二に中国はそのあまりに拙速で迅速な軍事力の拡充に、世界を早く警戒させすぎた。自己の力を誇示して英国を警戒させ露仏との同盟に向かわせ、結局包囲されて失敗した第一次大戦前のドイツと同様に中国は失敗の途上にある。 となれば中国は軍事力を削減し、領土紛争を一方的に解決するという自己犠牲的な方針を取らない限

    宮崎氏のメルマガから転載:ルトワックの意見 | 地政学を英国で学んだ
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    smicho 2011/05/17
  • 原発事故と民主制度における「コントロール」の感覚 | 地政学を英国で学んだ

    今日の甲州はまたしてもよく晴れまして、気温もなんとなく春らしくなってきました。そういえばそろそろ桃の花の季節です。 一昨日のエントリーですが、どうやらトピックのチョイスのせいでいつもの数倍のコメントを頂いたわけですが、一部感情的なものをのぞけば、みなさんどうやら冷静に読んでくれたようで何よりです。 何度も言うようですが、私があのエントリーで言いたかったのは決して「原発肯定論」ではありません。むしろ私にとって関心があったのは、人間の感じる「恐怖感」と「コントロールの感覚」の間にどのような関係があるのか、ということです。 そういう意味では、「原発は危険かどうか」という話ではなく、人間の心理のメカニズムをテーマにして色々と考えてみたかったのです。そしてそこで私が出した結論が、 「コントロールできていると感じれるかどうか」が人間に大きな感覚の差を生み出す というものでした。 さて、今日はそこから話

    原発事故と民主制度における「コントロール」の感覚 | 地政学を英国で学んだ
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    smicho 2011/03/31
  • 原発事故とコントロール(の感覚)の問題 | 地政学を英国で学んだ

    今日の甲州はよく晴れましたが、まだまだ朝晩はかなり冷え込みます。格的な春の到来が待たれるところです。 さて、深刻さを増す福島の原発事故ですが、これについて最近考えていることをここで少し。 まずこれを書く前にここでお断りしておかなければならないのは、私は別に原発の推進派でも反対派でもなく、あくまでも今回の原発事故の及ぼす影響に憂慮している一国民だということです。 しかしそうは言ってもとにかく気になっている疑問が、なぜここまで原発というものが怖がられるのか、という問題。 私がなぜこんなことを考えたのかというと、CNNの(元オフェンシブ・リアリストの)ザカリアの番組のブログの記事の中に、「過去数十年間にわたる原発の事故による死者というのは、他のエネルギー関連の死者数よりも遙かに少ない」ということが書かれていたからです。 たとえば石炭だと中国や最近のニュージーランドでの炭鉱の事故で大量の死者を出

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    smicho 2011/03/29
  • 地政学を英国で学ぶ : なぜリーダーたちはウソをつくのか:まとめ

    ↑新刊:胎動する地政学↑ イギリスでの留学生活を実況生中継。●第九章 まとめ 国際社会におけるウソというのはたしかにほめられたものではないが、それでも歴史的に見てみると国家のリーダーたちはこれを国益のために使える手段であると考えてきた。しかも彼らは他国だけでなく、自国民に対しても「国益のため」という観点からウソをついてきたのだ。 外国に対するウソの成功例は、ビスマルクの普仏戦争によるドイツ帝国の建国だ。また、国民に対するウソの成功例はキューバ危機の時のケネディ大統領だ。 しかしこのようなウソはいつも成功するわけではなく、ルーズヴェルト大統領のグリアー号事件でのウソはアメリカ国民の第二次大戦に参戦に向かわせることはなく、日の真珠湾攻撃までまたなければならなかった。 しかもバレると逆に国益を失うことになるのは、五〇年代のフルシチョフやトンキン湾事件でのジョンソン政権、そして二〇〇三年

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    smicho 2011/03/24
  • 地政学を英国で学ぶ : なぜリーダーたちはウソをつくのか:その5

    ↑新刊:胎動する地政学↑ イギリスでの留学生活を実況生中継。●第七章 「リベラル的なウソ」 国際関係では国家のリーダーとしてリベラル(自由主義者)であることが求められるようになって久しいが、このような慣習(norms)は「正戦論」や「リベラル思想」から出て来たものであり、それらの多くは「国際法」として結実したものである。 ほとんどの国家主導者たちはこのようなリベラルの慣習を受け入れて「法の統治」を守ることを宣言しているのだが、国益がかかるような状況になるとこの慣習を破ることが多い。その典型が東京大空襲であり、アメリカは民主制度の国にも関わらず、第二次大戦の最後の五ヶ月間で、「土に直接侵攻したくない」という理由で、九〇万人もの一般市民を皆殺しにしている。 アメリカは平時でも同じようなことをしており、たとえばイラクに対する経済制裁では五〇万人死んでいる。ルーズベルトとチャーチルが史上最

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    smicho 2011/03/23
  • 地政学を英国で学ぶ : なぜリーダーたちはウソをつくのか:その4

    ↑新刊:胎動する地政学↑ イギリスでの留学生活を実況生中継。またまた続きです。 ●第五章 「戦略的な隠蔽」 「戦略的な隠蔽」は二つの形をとる。一つ目は、リーダーたちが政策を失敗した時。そして二つ目は、狡猾だが公にすれば非難される恐れのある政策を行う時だ。いずれの場合も、彼らは「国益になる」という判断によってものごとを隠すことになる。ここで大切なのは、これは単なる「秘密にする」ということとは違うということだ。 この「戦略的な隠蔽」の例は、第一次世界大戦のヴェルドゥン戦での失敗にも関わらず、フランス政府がジョッフル司令官を非難・解雇しなかったことや、それにイスラエルが行ったとされるキブヤ虐殺事件の時の政府の対応や、キューバミサイル危機におけるケネディ大統領、そして一九二〇年代から三〇年代にかけてドイツがベルサイユ条約に違反しながらソ連国内で軍事訓練を行っていたこと、そしてイギリスのケニア

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    smicho 2011/03/22
  • 地政学を英国で学ぶ : なぜリーダーたちはウソをつくのか:その3

    ↑新刊:胎動する地政学↑ イギリスでの留学生活を実況生中継。続きです。 ● 第三章 「国家間でのウソ」 外交官というものはウソをたくさんつかなければならない職業だと思われているが、実際のところは「隠匿」を多用している。 ところがこのような主張は検証の仕方が難しい。なぜなら国家のリーダーがどれくらいの頻度でウソをついているのかわからないからだ。 書の「国家間ではリーダーたちはあまりウソをつかない」という主張をする理由は二つある。一つ目は、有名な歴史家たちに聞いても「明らかにリーダー同士がウソをつきあっていた」というケースが見つからないこと。そして二つ目は、他国のリーダーを騙すことはそもそも難しく、そのリスクとコストが高いから。しかも国際舞台では相手国の意図を完全に知ることができないので、普段から信頼関係をつくりあげておくことが困難である。 もちろん国家間の関係が安定している時はウ

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    smicho 2011/03/21
  • 地政学を英国で学ぶ : なぜリーダーたちはウソをつくのか:その2

    ↑新刊:胎動する地政学↑ イギリスでの留学生活を実況生中継。● 第一章 「ウソ」とはどういうことか 書で検証されるのは「騙し」というカテゴリーに属する「ウソ」と「隠匿」と「解釈による宣伝」の三つであるが、その前にまずは「騙し」というものと、その対極にある「真実を教えること」の二つから定義。 「真実を教えること」とは、個人が知り得る事実を可能な限り正直に、しかも公平に語ること。その反対に「騙し」は他人に真実のすべてを知られないようにすることだ。 「ウソ」は、それが教える側の人が真実ではないことを知りながら、あえて事実とは違うことをわざと教える行為のこと。しかし「ウソ」として教えていたことが実は事実であった、というパターンもあるので、ここでは「ウソと知っていて教えるウソ」を「ウソ」と認定。 「解釈による宣伝」は事実を教えているという点では正しいのだが、それに独自の解釈を加えて自分に有

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    smicho 2011/03/21
  • 地政学を英国で学ぶ : なぜリーダーたちはウソをつくのか―国際政治における「ウソ」

    ↑新刊:胎動する地政学↑ イギリスでの留学生活を実況生中継。要約です。参考まで。 ========== ●まえがき 書を書くに至るまでの経緯の説明。著者は二〇〇二年の秋にニューヨークタイムズの記者から突然電話でインタビューを受けたが、その時の内容が週末版の「国際政治におけるウソ」についてだった。その後に自分でも思いついたことをメモにとっていたが、二〇〇三年あたりから講演会などでその話題を話すと聴衆の反応がよかったことから、このテーマについて論文を書き、その後も繰り返しこの内容で講演した。 このプロセスにおいて色々と調べていくうちにわかったのが、たしかに国家のリーダーたちは戦略的に(国の内外に対して)ウソをつくことはあるが、「実は国家のリーダー同士ではそれほどウソはつかない」ということだった。これはどこに行って発表しても議論を巻き起こすことになったが、たしかに一見するとこれは事実に

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    smicho 2011/03/21
  • 新しい人文学: その2 | 地政学を英国で学んだ

    ●我々の政策の多くは、計測可能で数値化できる、統計上の「相関」だけを信頼し、それ以外のことは全て無視するような「専門家たち」によって提案されている。 ●しかし我々がこのような分裂した「人間の質」についての視点を持ち続けるかぎり、より豊かで深い視点というのは生まれてこないのだ。 ●豊かで深い視点というのは、神経科学、心理学、社会学、行動経済学など、分野を越えた様々な研究者たちによってもたらされるものなのだ。このような多岐にわたる研究から、いくつかのヒントが見えてくる。 ●一つ目は、思考のほとんどは無意識の領域で起こっており、人間の創造性というのはここでその多くが発生している、ということだ。 ●二つ目は、情熱と理性は相反するものではない、ということだ。我々の情熱は物事に価値観を与えるものであるし、情熱は理性の基礎となっているのだ。 ●三つ目は、人間は人間関係を作り上げる「個」ではない、という

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    smicho 2011/03/11
  • 新しい人文学 | 地政学を英国で学んだ

    By ディヴィッド・ブルックス ●長年仕事をしてきたが、実に様々な政策の失敗を目にして来た。 ● ソ連が崩壊した時は、アメリカから経済の専門家を送り込んで調査したのだが、彼らは「信頼関係が希薄なために崩壊してしまう社会」という要素に無頓着であった。 ●イラク侵攻の時、アメリカのリーダーたちは、イラクの文化の複雑性やフセインの恐怖政治による国民に残っていた心理ダメージについては全く準備できていなかった。 ●アメリカには、「銀行家たちは合理的な生き物であり、あれほど大規模にあんなアホなことをするはずがない」という前提を元にした金融システムがあった。 ● 我々は過去30年間にわたって教育システムを何度も修復しようとしてきたがーー大規模校から小規模校、チャーター校からバウチャー校にいたるまでーー、問題の核心である「生徒と教師」という問題を長年避けてきたのだ。 ●これらの失敗なのだが、私は最近「どう

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    smicho 2011/03/10
  • 国際関係の「三つのイメージ」:再録 | 地政学を英国で学んだ

    今日の甲州はかなり気温が上がりまして、午後になってから風がかなり強烈になりました。どうやら春一番というやつみたいです。 さて、国際関係に大きな影響を与えるリビア情勢の先が見えない中東はますます混沌となってきましたが、今日は裏のほうでも活用している、ウォルツの「三つのイメージ」について。 実は去年あたりから、ビジネスをやっている方々の前で私がお話させていただく時にウォルツの「三つのイメージ」という分析法を使うことが多くなったのですが、この概念についておさらいをするために、かなり昔にこのブログのエントリーで書いたものの中の、主要部分だけをもう一度ここに貼りつけておきます。 これは自分の人生や組織の戦略を考える場合にも使えますので、ぜひ応用してみて下さい。 ===== 国際関係や世界情勢を論じる場合の考え方の枠組みとしてさまざまな方法があるのですが、これをわかりやすく分類したのが、ネオリアリスト

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    smicho 2011/02/26
  • 「日本人は土人だ」論について | 地政学を英国で学んだ

    今日の甲州は朝から良く晴れましたが、相変わらず気温だけは低めです。見た目は春なんですが、格的に暖かくなるのはもうちょっと先なんでしょうか。 いやー、それにしてもカダフィ大佐はすごいですね。いまこれを書いている現在も演説をやっているみたいですが、自国の国民に対して空爆に実弾ですからね(苦笑) 昔、古舘伊知郎がカダフィのことを「中東の暴れん坊将軍」とか言っていたと思いますが、ここまで国民とトップが乖離しているとなれば、いままであまり成功しなかった「斬首戦略」も簡単に成功しそうな気が。 しかし今回の例でも見られたように、追い込まれた指導者というのは、おしなべて「外国からの分断工作だ!」という発言を行うのが通例となってきたような。 さて、ここ連日続けている話の続きというか、その拡大版の話を一つ。 みなさんの中には、ある某有名評論家の「日人は土人だ」論をご存知かと思われますが、私が最近考えている

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    smicho 2011/02/23
  • 「戦略文化」と観察者の主観問題 | 地政学を英国で学んだ

    今日の甲州は午後になってすっかり晴れました。気温は相変わらず低めですが、日差しはかなり春らしくなってきてますね。 さて、バーレーンやリビアがだいぶキナ臭くなってきてますが、こちらは連日やっている話題の続きを。 私がなぜこのような「分析している人の性格」と「分析そのもの」の関連性が気になってしまったのかといえば、すでに述べたようにアメリカ政治言論を追いかけていた十年くらい前の体験に端を発しているところがあるのですが、イギリスに行ってからも似たようなことを追体験しました。 それは何かというと、「戦略文化」(strategic culture)についての議論です。 すでにご存知の方も多いと思われますが、私のイギリスの指導教官は70年代から米ソ核戦略の違いなどについて研究をしていたことがキッカケで、ジャック・スナイダーらと共に戦略文化研究の「第一世代」と呼ばれる人々に属していると考えられておりま

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    smicho 2011/02/22
  • 中東民主化危機でちょっと考えたこと | 地政学を英国で学んだ

    今日の甲州は、昼間はけっこう温かい感じでよかったのですが、夜に入ってから小雨になってます。 さて、裏のほうではすでに触れておりますが、久々に私が最近の中東民主化危機について感じたことを一つ。今さらながら、今回のエジプト危機と、ウォルトを訳した時に実感していたことが多少つながったと感じました。 すでにご存知の方もいらっしゃると思いますが、まず私が数年前に翻訳したウォルトの内容をここで。 ここで原著者のウォルトが論じていたテーマはズバリ「アメリカという国家のパワーをめぐる状況」なわけですが、特に後半の章で、彼は「他国はアメリカのパワーを制限&利用するために、こんな戦略を使ってますよ!」という説明をしているのです。 その中の一つが「イスラエルはアメリカに対してどのような浸透工作を行っているか」ということでありまして、それが後にミアシャイマーとの共著である「イスラエルロビー」につながっていった

    中東民主化危機でちょっと考えたこと | 地政学を英国で学んだ
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    smicho 2011/02/18