2012年03月04日 ブロッコリーの効能 背景: ブロッコリーやカリフラワーを含むアブラナ科の食物は癌の予防に効果があると考えられている。ではその効果はどのように現れているのだろうか。 要約: エピジェネティックス(後成学)とは、食物や毒物など様々な要素が遺伝子の活性に与える影響やその結果について研究する学問であり、癌や心臓病などの様々な疾患や健康問題に対して大きな働きを持つことから、現在世界中で大きな注目を集めている。 スルフォラファンはブロッコリーをはじめとしたアブラナ科の食物に多く含まれており、健康にとてもよい影響があることで知られている。その主な役割の1つとして、癌発生を抑える遺伝子の働きを阻害してしまう、ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)の阻害物質としての働きがある。 スルフォラファンを含むHDAC阻害物質はHDAC機能のバランスを保ち癌発生を抑える効果があるため、癌研究にお
2012年03月02日 うつ病は免疫系進化の副産物? 背景: うつ病は生活習慣やストレスなど様々な原因があると考えられている。うつ病は誰でもかかり得る病気として知られ、現代社会では大きな問題となっている。 要約: アメリカでは10人に1人がうつ病にかかっていると考えられており、ありふれた精神疾患として知られている。そのためうつ病は脳内に刻み込まれたもので、誰でもかかる可能性のあるものだとされている。このことから、様々な生物学者がうつ病は進化の過程で、何らかの利点があったのではないかという説を立てている。 これまで様々な研究者がうつ病が進化の過程で、どのように社会での行動に影響を与えているのかを研究している。そこで、エモリー大学の Andrew Miller博士とアリゾナ大学のCharles Raison博士が違った方法により、うつ病と感染症への耐性に関わりがあるのかどうか研究を行なっている
2012年02月16日 言語は本当にアフリカで発生したのか 背景: ヒトはアフリカで発生し、世界中に広がっていったと考えられている。では言語はどこで発生したのだろうか、もしくは世界中で別々に発生したものだったのだろうか。 言語学者を中心に長い間論争が続いている。 要約: ヒトの言語はどこで発生したのだろうか。ニュージーランドにあるオークランド大学のAtkinson博士が昨年発表した説によると、それはアフリ カ南西部であるとされた。この論文はサイエンス誌上で発表され大きな反響を呼んだが、この度ロヨラ大学の言語学者であるMichael Cysouw博士によって異議が唱えられた。 Atkinson博士は世界中に散らばる500の言語から、音の最も基本的な要素である音素の多様性を解析することで、言語の発生場所を特定した。ヒトの遺伝子は、ヒトが発生したと考えられる地点から、離れれば離れるほど多様性が小
2012年02月07日 細胞の老化の原因 背景: 全ての生物にとって老化は最大の敵の1つであり、少なくても現在では抗うことのできない現象であるが、その原理の解明に昔から多くの研究者が精力的に取り組んでいる。 要約: 生物の老化は一般に細胞機能の低下やそれに伴う器官の鈍化として定義つけられている。これらはタンパク質の恒常性機能の低下によって起こることが、これまでの研究で判明しているが、ではなぜそのような機能の低下が起こるのだろうか。 ソーク研究所のM. W. Hetzer博士率いる研究チームによって、ラットの脳内にある神経細胞の核膜表面に、ラットの年齢と同齢の超長寿命のタンパク質が発見され、その機能低下がそのままDNAの劣化や細胞の機能低下に繋がっている可能性が分かった。 体内のタンパク質のほとんどは2日以内に新しいものと置き換わるが、中にはExtremely long-lived prot
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く