台所にたどりつけない。 そんな経験、普通しないと思う。 汚部屋だったころ、モノが床にあふれていた。ただ台所に行くだけなのに床がモノだらけで SASUKEファイナルステージ みたいになってた。台所にたどり着けるかどうかはその日の体力次第だった。 段ボールや雑誌、ゴミ袋が散乱。 モノがミルフィーユみたいに層になってて、歩くと足の下でCDケースが「パキッ」と割れる音が聞こえてた。 床だけじゃない。冷蔵庫もすごかった。 見えるかな。 ケーキを切った後のナイフが入ってるの。 また使うつもりだったのかもしれない。 もうその他もすごかった。当時の部屋の特徴をビンゴにしてみた。 もしビンゴが出たら私と同じくらいの汚部屋かも。 これ全部あてはまる部屋に住んでた。 でもね、私は自分の部屋が汚いとは思っていなかった。 でもある日、自分の部屋が汚いということにやっと気づく出来事が。彼氏がいきなり家に来訪。 「失礼