---今回の展覧会「質量への憧憬〜前計算機自然のパースペクティブ〜」に込めた想いとは? デジタルで撮られているのに、これらの写真を見て、温もりというか、懐かしさを感じるのですが。 鉄骨の写真に温かさを感じましたか。モバイルやIoTが普及する前、つまり計算機自然がここまで広がる前に見えていたパースペクティブや視点って何だったんだろうと思うんですよね。僕らはデジタルとアナログの区別がつかない世界に踏み込んでいて、その考え方の多くがデジタルに寄っていると思う。SNSを使って情報を受け取ったり発信したり、ほとんどの情報がインターネットで検索すれば出てくるし、スマートフォンで誰でも簡単に写真が撮れる。 デジタルがこんな風に現実に着地する前の捉え方を考えたとき、そこでの質量、例えばあたたかさとか温もりを感じるものって何だろう、と。それは、質量に対する愛着、ノスタルジアなんじゃないか。デジタルの空間には