2005年11月に発売され、「使い捨てない電池」としてヒット商品となった三洋電機のエネループ。自己放電の少なさなど性能もさることながら、話題となったのは“電池らしからぬ”パッケージデザインや広告展開だった。エネループの営業統括責任者である三洋電機 モバイルエナジーカンパニー 市販ユニットリーダーの下園浩史氏に話を伺った。 ● “脱デジカメ”を強いられたニッケル水素充電池 ――まず、どういったきっかけで、エネループが生まれたのかお聞かせください。 下園氏:もともと、こうした単3、単4型のニッケル水素充電池は、さまざまな機器に使用できるのですが、実際に使われている用途といえば、デジタルカメラが大半で、ほかの機器に使えることはほとんど知られていませんでした。 そうした状況になった理由は、少しでも撮影枚数を増やすためにデジタルカメラのメーカーさんが、乾電池より容量の多いニッケル水素充電池をパッケー