これは女子ゴルフトーナメントを観戦に行った時の話だ。 車で行くとすると、会場のゴルフ場から少し離れた広大な空き地に臨時駐車場が用意されて、そこからバスで会場までピストン輸送されることになる。 トーナメントの観戦を終えて駐車場に戻ってきた私は、自分の車の方に向かうのだが車が見つからなかった。 朝時分に駐車した時とは違って、車が空き地全体を埋め尽くしてしまって景色が全く変ってしまっている。 駐車してからバス停まで歩いた記憶を何度も呼び起こして、だいたいの位置を定めて探してみるのだが一向に見つからない。 同じように自分の車にたどり着けない人と何度かすれ違っては、アイコンタクトと少しの会話で慰め合うところまでになってきてしまった。 あまりにも見つからないから、盗まれたんではないか?などと、車をロックしたことすら疑わしく思うまでになってきてしまった。 そうしているうちに30分は経過したであろうか。