業界に激震が走った。ワーナーといえば『マトリックス4』、『スーサイド・スクワッド2』、『ゴジラVSコング』など超大作がひしめき、劇場公開を待っている状況だ。しかし同社は来年いっぱい、合計17本の作品をストリーミングと劇場のハイブリッド公開にすることを確約した。これはコロナ禍がもたらしたエンタメの新常識――つまりコンテンツのオンライン化は来年以降もずっと続くことを予感させるものだった。 これまでは、新作がリリースされると映画館は最大90日間の独占上映を約束されていた。この90日間がハコの命綱であったし、この期間を経たあとでないと新作はストリーミングサービスに降りてこなかったのだ。それがハイブリッド方式となると映画館としては立つ瀬がない。いや、事実上の破綻宣告を受けた、と言ったほうが正確かもしれない。州によっては9月から68%キャパシティーで営業を再開したものの、思いのほか観客を動員できずにい