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ブックマーク / www.anlyznews.com (25)

  • 2位じゃダメなんでしょうか? ─ 1番速いスパコンの必要性を考える

    スーパーコンピューターの利用技術の継承が目的だったはずが、いつの間にか世界最速を達成した「京」である*1が、次世代計画が持ち上がっているらしい。1,000億円かかるそうだ。参院議員の蓮舫氏と同じ疑問がわきあがる。2位じゃダメなんでしょうか? 研究成果が一番と、計算速度が一番は同じ事を意味しない。世界最速のスパコンを動かしたい分野もあるはずだが、そこそこ速いコンピューターで十分に研究できるケースも多い。2010年12月に完成した米空軍研究所(AFRL)の計算グリッドは、1,760台のPlayStation 3を接続することで、当時最速の天河1Aの1/4の速度を、200万ドル程度で実現している*2。電気代も安いそうだ。 そう、電気代は問題だ。2009年に世界最速スパコンと名を轟かせたRoadrunnerは、4年間の運用後に電気代を理由にスクラップにされた*3。開発費は1億ドルもかかったと言うの

    2位じゃダメなんでしょうか? ─ 1番速いスパコンの必要性を考える
  • ニュースの社会科学的な裏側: オタクの皆さんにも、公共空間はどうあるべきかを考えて欲しい

    ちょっと無理のある萌え絵批判が編集者の岩渕潤子氏からされている。その主張の問題点はネット界隈のオタクの皆さんが指摘していて概ね正論なのだが、岩渕氏の主張を上手く拾えていない気がする。萌え絵を見るとイタリアでのキャットコールを思い出すと言う話や、萌え絵の女性の身体特徴は整形手術を行なう風俗嬢と同じく客に媚びていると言う話*1に、思いやりの原理を過剰に働かせて、岩渕氏の萌え絵批判の論点を整理してみたい。 1. 萌え絵は公共空間に相応しくないは一貫する主張 萌え絵は公共空間に相応しくない。岩渕潤子氏の主張はこういう事だと思うし、一貫しているこれを主張したように思える。道を歩く女の子を冷やかすキャットコールと言うセクハラ行為が、公共空間に相応しくないと言うのは多数からの支持が得られるであろう。萌え絵の女性の身体特徴は整形手術を行なう風俗嬢と同じと言う説明も*2、性風俗の看板や客引きも公共空間に相応

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  • 千田有紀さん、社会学の会話分析の知見からも、女性の相槌はジェンダーロールとは言えないのでは?: ニュースの社会科学的な裏側

    炎上時に焦って弁解をすると、おかしい言説を重ねてしまうときがある。先週の社会学者・千田有紀氏の炎上記事の追記を見たところ、社会学の会話分析の研究を示唆しつつ『(相槌)は、従来「女性」に与えられてきた役割』と主張しているのだが、一般に観察される現象からも、(よく知らないのでこちらは誤解な気もするが)社会学の会話分析の知見からも、何かおかしい事になっている。しかも、会話分析と言う専門性の高い分析結果に言及しているのに、参照した文献すら挙げられていない。 1. 男性インタビューアも相槌を打つ 千田有紀氏の主張を読んで、男性でも相槌を打つと思った人は多いと思う。男性インタビューアも相槌を打つ。アナウンサーは視聴者が聞きづらいので相槌をそんなに打たないようにしているらしいが、それでも多少はしている。昨年のNHKのノーベル賞の紹介サイトでは、中学生男子の子役タレント鈴木福くんが日科学未来館の科学コミ

    千田有紀さん、社会学の会話分析の知見からも、女性の相槌はジェンダーロールとは言えないのでは?: ニュースの社会科学的な裏側
  • 沖縄の歴史や社会を調べずにイデオロギー的歴史観を振り回している社会学者の卵: ニュースの社会科学的な裏側

    社会学者の卵の古谷有希子氏が、ここ二ヶ月ぐらい沖縄の歴史や社会を調べずにイデオロギー的歴史観を振り回している*1のだが、なかなか酷いことになっている。沖縄は植民地だが、沖縄の人々はそれが認識できていないと高らかに宣言している。普通の定義では植民地とは言え無いし、これは他人をバカだと愚弄している。 植民地の明確な定義は無いのだが、普通は司法や行政が国政府と切り離されている一方で、国政府の意向に従わないといけない地域の事を指すことが多い。少なくとも現在において、沖縄と内地で司法や行政は連続しているから、植民地とは言えない。また、米軍は当初、琉球を日の植民地と捉えて解放するつもりだったのだが、独立ではなく土復帰運動が圧倒的に優勢であったので、土復帰になった経緯がある。 「沖縄の状況や歴史はハワイとよく似ている」とあるのだが、そんな事は全く無い。ハワイは独立国として諸外国に承認されていた

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  • ニュースの社会科学的な裏側: ジェンダー論をやっている社会学者は“被害者”

    社会学者の千田有紀氏の何度目かの炎上騒動の最中なのだが、「市民的公共性」と言う単語を濫用して突っ込みを受ける*1ばかりではなく、自分は権威なのだから素人は学識を疑うなと言う姿勢の過去の発言が槍玉にあがっている*2。 今回の事例だけではなく、他分野から見て根拠をよくつけられていない主張を社会学者がすることは多く、社会学と言う学問への疑問が渦巻く自体になっている。しかし、千田有紀氏の議論に関しては、社会学と言うよりはジェンダー論に内在した問題に思える。 1. ネット界隈で露呈するジェンダー論界隈の主張の脆弱さ ネット界隈ではお気持ち表明と揶揄されているが、ジェンダー論者はその程度の論理しか構成できない。 小宮友根氏は相関と因果の見分けがついていなかった*3し、古谷有希子氏のときは彼女がまだ院生であることを加味しても、周囲の社会学者はあれだけ初歩的な間違い*4を指摘することなく、むしろ擁護してい

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  • 中学生の息子が嫌韓ネトウヨになったら読ませたい10冊+α

    息子がネトウヨになって変なの話を聞かされるとうんざり感を伴ったツイートを見かけたのだが、そういう事はよくあると思う*1。 親としては教育を施しネトウヨで無くしたくなると思うのだが、どこかで恥をかかないとそうでなくならないから無駄と言う体験談も聞く。諦めるしかないようなのだが、何もしないと心が落ち着かないのが親心。ここは発想を逆にして、歴史などのを紹介してガチ感を補強してあげよう。 1. 韓国併合への道 [紹介記事] 近現代の日韓関係史の出だしの部分の要点が把握ができる。朝鮮民族の特性を安易に論じている所があるせいか、韓国研究者にはイマイチな評判なのだが、韓国人から見た視点もインプットできるし意外に中立的である。なお、著者は韓国から日に帰化した人なのだが、なぜか韓国から入国を拒絶されている。 2. 日統治下の朝鮮 ─ 統計と実証研究は何を語るか [紹介記事] 統計からイデオロギーあ

    中学生の息子が嫌韓ネトウヨになったら読ませたい10冊+α
  • 統計からイデオロギーありきの歴史観を批判する『日本統治下の朝鮮』

    歴史学の通説は、文書や遺物など史料から得られた知見を積み上げて構築されて来たと素朴に思い勝ちだが、残念なことにそうでは無い。日の左翼の歴史家はマルクス史観に沿うようになっていたはずだと言う思い込みから近現代史であれこれ断罪してきたし、韓国の民族主義的傾向の強い歴史家*1も日の朝鮮半島統治が否定的な結論が維持されるように論を組み立てている。 中公新書の『日統治下の朝鮮 - 統計と実証研究は何を語るか』は、イデオロギーありきの歴史見解に疑問を感じて来た朝鮮半島を専門とする開発経済学者の著者が、それを批判するこれまでの研究を一般向けに整理したもので、実証的に何が言えるのかを示したものだ。岩波新書に同名の絶版があるが、それに対する批判となっており、数字を挙げて左翼思想に基づく通説を検証し否定していっている。 日の朝鮮半島統治は農業に限らず工業においても経済的発展をもたらした一方、日が朝

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  • リフレ派の「(もう大して)経済成長しない」への反応にある誤謬

    社会福祉士で社会運動家の藤田孝典氏が、過去データから「(もう大して)経済成長しない」と言ったのに*1、リフレ派の皆さんが色々と文句をつけている。経済成長の余地が小さいので、低成長を前提に政策を考えましょうと言うのが、なかなかリフレ派には受け入れ難いようだ。「経済成長をしなければ皆が貧しく不幸になる」と言うような批判している。しかし、これはひどい誤読である。 1. 経済成長率≠生活水準 具体的には「今の我々の生活は経済成長の賜物だ。経済成長がなければ、教育や娯楽もなく、疫病や災害で大量死し、職業も住む場所も服すら選べず、飢え死にや人身売買が当たり前になる」と非難しているジャーナリストがいたのだが、最初の文はともかく、続く文は論理的におかしい。経済成長は差分だ。経済成長によって生活が豊かになるのはそうであるが、経済成長が無くてもマイナス成長でなければ生活水準は下がらない。 2. 経済成長しない

    リフレ派の「(もう大して)経済成長しない」への反応にある誤謬
  • 辛淑玉のドイツでの講演はデマ・印象操作によるヘイトスピーチ

    「Fact Check 福島」の『ドイツ二都市で開催された講演会で福島に関するデマを拡散』と言う記事が、辛淑玉氏への差別に加担している、分断を加速する扇情的な記事と批判され、『ドイツ二都市で開催された「反原発とヘイトクライム」講演会』と題名や文からデマ・印象操作と言う表現が削られる騒ぎになっている。中立性を装わないといけないファクト・チェック・サイトで、デマや印象操作と言う結論を自ら出すのは下手だと思うが、辛淑玉氏の言動を正当化しようとする人々もいて頭が痛い。辛淑玉氏の発言を検討してみたのだが、明らかにデマ・印象操作である。 1. 遺伝子異常に関するデタラメ 「○○人は△△の影響で遺伝子レベルで変異が起きて、障害を負っている」なんて無根拠に言ったら間違いなくヘイトスピーチだが、辛淑玉氏のドイツでの講演内容はまさにこれである。細胞個々における遺伝子の異常は様々な原因で起きるわけだが、修復さ

    辛淑玉のドイツでの講演はデマ・印象操作によるヘイトスピーチ
  • 集団的自衛権に関する閣議決定の報道に対して冷静さを欠いている外交史研究者

    安倍内閣が集団的自衛権が認められると言う憲法解釈を公表し*1、一部メディアで解釈改憲だと批判する発言が紹介されていることに対して、外交史家で安保法制懇有識者委員の細谷雄一氏が「集団的自衛権の行使容認に関する閣議決定」と言うエントリーで苛立ちを見せている。閣議決定の意味を説明している部分は興味深いのだが、官邸の説明とのい違いがあるし、事実認識に問題があるように感じる部分がある。 1. 今回の閣議決定に関する細谷氏の主張 論点をまとめて記述されていないので、細谷氏の主張をリストしてみたい。 1.1. 今回の閣議決定に集団的自衛権は関係ない 今回の閣議決定では国連憲章51条に基づく集団安全保障への参加の明記は見送られた*2。よって今回の政府の憲法解釈変更の主眼は、「来は集団的自衛権のカテゴリーに入らないはずのPKOでの武器使用や後方支援に関するもの」になったそうだ。つまり、PKO活動の充実が

    集団的自衛権に関する閣議決定の報道に対して冷静さを欠いている外交史研究者
  • 下村文科相が入試で「人間力」を問えと主張

    EM菌、親学、ナノ純銀などの疑似科学サポーターとして名高い下村文部科学大臣*1が、「学力一辺倒でない人間力を判断する入試のあり方について議論していきたい」と発言して話題になっている(NHK)。早速、インターネット界隈で議論が深まっているようだ。 皮肉に充ちた肯定的な意見として、「馬力が測れるんだから人間力も測れる」と言うものがある。ただし、「SI系で定義できる単位を用いて人間力の定義をしてもらった上で、それを得るための等式を示して欲しい」と言う要望もあり、漠然としたままでは困るようだ。 人間力は、SI単位系では無いと言う見解もある。「人間力というなら基礎はなんといっても体力だろう」と言う意見や、「女子力や妊娠力なども入試の判断基準になる」と言う意見がある。下村大臣の詳しい見解が待たれるところだ。 学力を人間力に変えて議論しても、受験のあり方は変わらないと言う議論もある。『「いいかあ、人間力

    下村文科相が入試で「人間力」を問えと主張
    sotokichi
    sotokichi 2013/07/26
    自民党、気持ち悪い。
  • 自民党の憲法改正案の前文が、中華人民共和国憲法と似ている件

    自民党の安倍総裁が憲法改正を選挙テーマにすると言い出したぐらいから、自民党の憲法改正案が注目されている。しかし、自民党の憲法改正案の中身がメディアで大きく報じられていないのが残念だ。自民党の価値観が色濃く出ている。 前文を読むと、長い歴史、固有の文化、国と郷土を誇りつつ、規律、相互扶助、成長路線、伝統継承を国民の義務だと主張している。自国を誇る前文は中華人民共和国憲法の特徴で、自民党が目指している方向が体制国家のように感じ無くもない。 日国は、長い歴史と固有の文化を持ち・・・我が国は、先の大戦による荒廃や幾多の大災害を乗り越えて発展し、今や国際社会において重要な地位を占めており・・・ 中国の方が自民党よりは雄弁だが、結局は同じような自慢話に過ぎない。 中国は、世界でも最も古い歴史を持つ国家の一つである。中国の諸民族人民は、輝かしい文化を共同で作り上げており、また、栄えある革命の伝統を持っ

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  • 最も離婚率が低い社会を実現するかも知れない恋愛ルール

    今年のノーベル経済学賞は、マッチング理論を理由として、ShapleyとRothと言う、メカニズムデザイン好きのミクロ経済学者が浮き浮きする人々に決まった。Gale and Shapley(1962)で示されたアルゴリズムが、Roth(1991)などで実社会で効率的なシステムとして使われている事が確認され、さらに他の社会制度の設計に応用されるようになったようだ。もちろん、理論的にも大きな広がりを見せている。 Gale and Shapley(1962)の中の安定的な割当と結婚の問題が目を引くのか、「最も良い結婚相手を決める理論」などと説明されている*1。しかし人目を引くには結婚の理論は良いのであろうけれども、近年の結婚生活の事情からは、Gale and Shapley(1962)の示すアルゴリズムは効果的では無いように思える。 Gale and Shapley(1962)の結婚問題を、現代風

    最も離婚率が低い社会を実現するかも知れない恋愛ルール
  • ジョブズの恨みとiOS 6の地図問題

    iOS 6でGoogle Mapが消えて、Apple純正の地図に変わったのだが、品質が大きく劣化したために話題になっている。「iOS 6で新しくなったiPhone地図が未完成すぎる件」や『【iPhone】「iOS 6」の地図がヤバイ 「パチンコガンダム駅」「首相官邸に高校」「ハングル表記」』を見れば、問題が良く分かる。 何が起きたか憶測されているが、「iOS6地図は元データや文化の差異ではなく、ずさんなエンジニアリングが原因」で、「人を選ばずに人材を投入し、人海戦術で行われた」と言われている。しかし突貫工事の印象や状況があるものの、実際は2009年ぐらいから地図関連の企業を買収してきており、従来からの方針で間違いない。 Apple創業者のスティーブ・ジョブズだったら劣化バージョンの地図など搭載しなかったのにと言う話も見かけるが、死ぬ直前までCEOだったジョブズは、iPhone 5の開発に大

    ジョブズの恨みとiOS 6の地図問題
    sotokichi
    sotokichi 2012/10/26
    「GoogleがAndroid社を買収したのは2005年で、iPhone発売の2007年の2年前だった」詭弁、泥厨の現実逃避。OSの話ではなくUIの話だ。iPhone発表後にUI丸パクリ。それ以前の泥のプロトタイプはBBライクだった。
  • 「美しい国、日本」な安倍晋三の政策にある問題点

    予想通りに自民党総裁になり、次の内閣総理大臣だと目される安倍晋三元総理だが、このまま上手く選挙を乗り切れるか、その後の政局運営が上手く行くかは分からない。 機能性胃腸障害で辞めたはずだったのに難病の潰瘍性大腸炎だった事はともかく、安倍氏の政治姿勢に議論を呼びそうなものがあるからだ。 安倍氏は改憲派で、教育改革に関心が強い。この関心事項に問題はないが、安倍氏が改革したい方向が問題になる。さらに経済政策を全面に出さないのは、経済政策への無関心を表している可能性がある。 1. 改憲の方向を示さない改憲 改憲は、改憲の容易化を主張しているが、具体的な改憲案を全面に打ち出して選挙が行われた事がないのに、改憲が不合理に困難であるかは分からない。改憲の容易化後に、何をどう改憲したいのかを明らかにする必要がある。真の目的を明らかにしないと、その前段である第九十六条の修正も否定される可能性が高いであろう。も

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  • 中国共産党は反日デモを焚き付けているのか?

    中国国内のデモや暴動が、中国共産党の揺さぶりだと言う主張が散見される。報道機関や警察関係者がデモを先導したと言う噂も絶えない。しかし、これは中国共産党中国人民をコントロールしている事になるので、辻褄があわない部分が出てくる。 中国共産党が反日デモを裁量的に許可しているのは確かだが、日への揺さぶりのために許可していると言うよりは、中国人民に中国共産党が敵視されないために許可していると考えた方が良いように思える。 1. 中国共産党はデモや暴徒を管理できない 中国共産党中国政府と中国人民の間には溝がある。中国共産党員は全人口の5.5%を占めるに過ぎず、あくまで少数の支配者階層でしかない事を思い出そう(Web速報「中国情報ハンドブック」第2号)。貧富の格差や官憲の横暴で中国共産党への不満は少なく無い。 中国ではデモや暴動は日常茶飯事で、中国政府はその制御に苦労している。正確な数字は不明だが、

    中国共産党は反日デモを焚き付けているのか?
  • 尖閣諸島領有権問題は欧米メディアへの日本側のアピールが不足している

    中国の大半の人々は、尖閣諸島は日戦争中国から奪ったと主張しており、日は日清戦争後の下関条約以前に「島々が単に無人島であるだけでなく,清国を含むどの国の支配も及んでいないことを慎重に確認した上で,沖縄県編入を行った」としている(外務省)。歴史上の発見や行政権の論争はあるものの、中国が権原維持をしていなかったのは確かなようだ。しかし、国際的にそれが認知されているわけではない。 CNNの"How a remote rock split China and Japan"と言う記事を見てみよう。 The question of ownership of the islands extends back to 1895 when Japan says China ceded sovereignty of the islands when it lost the Sino-Japanese wa

    尖閣諸島領有権問題は欧米メディアへの日本側のアピールが不足している
    sotokichi
    sotokichi 2012/10/04
    外交は声のでかい方の勝ち
  • よくある6つのアカウント乗っ取り攻撃とその対策

    経済評論家の池田信夫氏がGoogleのアカウントを乗っ取られたと話題になっている。 二度目になるようだし、池田氏が他人のITリテラシーを批判する事もあって、池田氏の不幸を喜んでいる人もいるが、事件とは別にパスワード運用が杜撰な人は少なく無い。 一般ユーザーが気にした方が良い問題をまとめてみた。 1. フィッシング詐欺 フィッシング詐欺は、悪意を持った攻撃者が物のログイン・ページと見間違えるようなページを用意し、電子メールやメッセンジャーなどで標的(=あなた)に偽装ページのURLを教え、パスワードの入力を促すものだ。池田信夫氏が2007年に引っかかったのがこれ。パスワードを入力するときにURLが正しいか、httpsで保護されているかを確認する癖をつければ防止できる。 追記(2012/10/04 08:45):池田信夫氏が、OAuth(xAuthでは無い)を使ってもフィッシングを防げないよう

    よくある6つのアカウント乗っ取り攻撃とその対策
  • 石原慎太郎の冒険の終わり

    東京都知事の石原慎太郎氏の日外交を危機に晒すための冒険が終わったようだ。政府が尖閣諸島を購入することになった。 尖閣諸島に船溜などの施設を建設して日の実効支配を誇示すると言うものだが、国際法や軍事面から見て意味が無く、国際的には尖閣諸島に“紛争”がある事を宣伝してしまい、中国人民を挑発するだけだからだ。既に中国でデモから暴動も発生しているが、これに拍車をかける意味が無い。 日側の主張を中国政府や中国国民に通すには粘り強い広報活動は求められ、稚拙な挑発行為は回避すべきように思われる。 1. 国際法上は意味が無い 国際法では紛争発生後の実効支配は法的根拠とならない。ゆえに1971年以降の日中の行動は領有権の根拠にならないし、そもそも徴税など政府活動が重要になり、建設物が実効支配の根拠にはならないようだ*1。国際世論を考えても、実行支配しており領土問題は無いとしている日が国際社会にアピー

    石原慎太郎の冒険の終わり
  • 積立方式の公的年金にある問題点

    労働問題が御専門の濱口氏がブログと言うか『年金時代』2012年5月号で、公的年金に関して賦課方式と積立方式について、積立方式にしても質的な問題は変わらないと指摘している。数字上の貯蓄を増やしても、財やサービスの供給量に限界はあるので、積立方式にしても人口減少の影響を免れる事はできないと言う事だそうだ。 教科書的な経済学(*1)で、二点、補足したい。まず、テクニカルな部分で、数字上の貯蓄は工場設備などに対応しているので、実物の蓄えも存在する事になる。次に、この実物の蓄えを考慮しても、積立方式にすると問題が発生する事になる(*2)。 1. 蓄財は資財の購入を意味する 積立方式の場合は年金を蓄えていると思いつつ、401kプランなどは実際に株式投資などを選択できるので分かると思うが、実際は投資活動を行っている(*3)。つまり、若いときに商売をしつつ生産設備に投資し、年をとると生産設備を売って、

    積立方式の公的年金にある問題点