フジテレビのドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』(毎週日曜14:00~ ※関東ローカル)で2日に放送された『私のママが決めたこと~命と向き合った家族の記録~』が、TVer見逃し配信の「報道・ドキュメンタリー」ジャンルの歴代最高再生数を記録した。 【写真】最期の地へ旅立つ母と空港で抱き合う娘たち 『私のママが決めたこと』は、再発を繰り返して全身に転移したがんによる耐えがたい苦痛の中で、日本では合法化されていない“安楽死”をスイスで行う女性・マユミさん(44)と、その家族に密着したもの。戸惑いながらもその決断を受け入れた夫と娘との最後の日々や、看取りの場面、その後の家族の姿も取材し、大きな反響となった。 2日の放送後から16日まで見逃し配信され、TVerでは約84万再生を記録。ドキュメンタリーとしては異例の数字で、19年11月から番組が配信されているTVerの「報道・ドキュメンタリー」
スイスのある施設のベッドに横たわったその男性は、40年にわたる生涯を自ら閉じ、旅立とうとしていた。枕元のスマートフォンからは、自身が最期に選んだ曲「ラ・リベルテ(自由を)」が流れている。医師は点滴に致死薬を投入し、その準備を終えた。 【映像】「安楽死」を考える 「生きるのを諦めた」男性の選択、スイスで最期を迎えた日本人、「生を選ぶ社会に」難病患者の訴え【報道特集】 医師:「この病院に来た理由は何ですか」 男性:「安楽死するためです」 医師:「点滴を開けたら、何が起こるか理解していますか」 男性:「静かに眠りに入り、数分後に心臓が止まります」 医師:「そうです。あなたの心臓は止まって死にます」 男性:「はい」 四肢麻痺の男性は、鼻で点滴のストッパーを開けた。致死薬が体内に徐々に投入されていく。やがて、彼は永遠の眠りについた。つい先ほどまで、私に笑顔を見せて話してくれた男性が、わずか数分後に眠
フジテレビのドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』(毎週日曜14:00~ ※関東ローカル)で2日に放送された『私のママが決めたこと~命と向き合った家族の記録~』(TVer・FODで配信中)。スイスでの安楽死を決断した母親とその家族に密着した番組だ。 【写真】最期の瞬間を迎えようとするマユミさんと夫・マコトさん 取材したのは、フジテレビ入社8年目の山本将寛ディレクター。日本では認められていない制度で、議論すらタブー視される風潮にある“安楽死”というテーマに果敢に挑み、昨年制作した『最期を選ぶ ~安楽死のない国で 私たちは~』は国内外のメディアコンクールで受賞するなど、高い評価を得た。 今回のドキュメンタリーで描かれたのは、自分が最期を迎える日決めることで、家族や周囲の人々へのケアをできる限り尽くそうとした本人の思い。ここから、安楽死に関する賛否は別にして、最期の時をどう迎えたいかについ
テレビ局の株を買い集めて株主提案権を獲得し、報道機関としてのテレビに本来の役割を果たさせることを目的に結成された『テレビ輝け!市民ネットワーク』。 4月8日午後1時、共同代表を務める田中優子法政大学名誉教授・前総長と前川喜平元文部科学省事務次官、および事務局を務める弁護士がテレビ朝日HDに対し、議案を提出した。 このうち『第1号議案』は、子会社テレビ朝日の制作する『報道ステーション』において、過去に番組報道に対して露骨な政治介入があったにもかかわらず、社内において検証が行われていないことを問題視し、第三者委員会を設置して調査公表することができるよう定款変更を求めていた。 内容は以下の通りである。 第1号議案 1 定款の追加 子会社の制作番組を含め報道番組などについて政治的な権力を持つ者からの圧力、介入により報道機関の公正報道を保ち難い疑いのある事例が過去10年以内にあった場合に、独立の第三
TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG(モニフラ)」(毎週月~金曜6:59~)。「New global」のコーナーでは“安楽死の合法化”について取り上げました。 ◆近年、安楽死を合法化する国が増加 エクアドルでALS末期患者が「安らかに眠りたい。私が経験していることは苦痛と孤独であり残酷だ」、「尊厳ある人生の権利を守るために積極的安楽死の処置を施す医師には殺人罪の刑罰は適用できない」と訴え安楽死した件で、裁判所は安楽死を非犯罪化とする判決を下しました。 現状、安楽死には複数の解釈があり、前述の「積極的安楽死」は患者の意思により医師が致死薬の注射などを行うこと。一方、「自殺ほう助」は医師が薬物の提供などにより患者の自殺に関わることで、「尊厳死」は本人の意思で延命措置を受けずに自然に死を迎えることと定義されています。 安楽死は2001年、オランダが国レベル
キリンビールは3月13日、缶チューハイ「氷結無糖」の広告に3月から起用していた経済学者・成田悠輔氏のネット広告を12日までに削除したと明らかにした。今回のCM起用については、成田氏の人権を軽視した過去の発言を巡ってSNSで問題視する声が上がり、不買運動が起きるなど炎上状態になっていた。「最大の炎上対策はいつも炎上しておくこと」とXに投稿していた成田氏のCM起用をめぐる今回の騒動について、人々の生活と社会の変化を記録する作家の日野百草氏が取り上げる。 【写真】独自の炎上対策 * * * 「成田悠輔さん、キリンが何を考えて使ったのか、図りかねるくらい謎の起用でした。大企業の大掛かりな広告事業、そこにいきなり成田悠輔、というのも同業として疑問です」 広告代理店社員で現在はネットメディアを中心に担当する広告マンが語る。製作スタッフも兼務することのある彼は、発言がどうこう以前にキリンビール株式会社(
BPOへの申し立て後、記者会見に臨む遺族ら=東京都中央区で2023年7月5日午後1時25分、平本絢子撮影 NHKの報道番組「ニュースウオッチ9」が、新型コロナウイルスワクチンの接種後に家族が死亡したと訴えている遺族を取材し、コロナ感染により死亡したと受け取られる形で放送した問題で、遺族らが5日、東京都内で記者会見を開き、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送人権委員会に審理申立書を送付したと明らかにした。この問題では、BPOの放送倫理検証委員会が先月、放送倫理違反の疑いがあるとして審議入りを決めていた。 申立書などによると、NHKは5月15日の同番組で、遺族3人のインタビューについて「夫を亡くした」「母を亡くした」などとコロナ感染で家族を亡くした遺族であるかのようにテロップで表記して放送。遺族らは「遺族の心情を踏みにじる放送がなされたのは許されざる人格権侵害」と主張している。 代理人の青山
過激派組織「イスラム国」(IS)人質事件で政権批判を「自粛」する空気への危惧を訴える、元経済産業省官僚の古賀茂明さん(中央)ら=東京都千代田区の参院議員会館で2015年2月9日、堀智行撮影 「I am not ABE」を覚えているだろうか。テレビ朝日系のニュース番組「報道ステーション」で、コメンテーターを務めた古賀茂明さんが2015年3月の最後の出演の際に掲げたフリップの言葉だ。元経済産業省の官僚だが、当時の安倍政権への批判で知られ、最後の出演では自身の降板を巡る首相官邸からの圧力なども訴えた。放送法の「政治的公平」を巡り、安倍官邸が事実上の解釈変更を総務省に迫った2014~15年の行政文書が明らかになった中で、同じ頃に降板した古賀さんは何を思うのか。【田中裕之】 「官邸が報道を支配しようとした」 「安倍政権時代に、首相官邸が中心になり、自由であるべき報道を支配しようとしたのだと思います。
A5判 / 402ページ / 並製 / 価格 2,750円 (消費税 250円) ISBN978-4-588-61612-9 C0336 [2021年03月 刊行] 新型コロナ禍とともに幕を開けた2020年代。深刻な環境危機や経済的貧困の拡大のなかで問われているのは、マジョリティの内側からの変容であり、政治的主体化ではないか。人々を分断し統治する新自由主義の価値観、性差別や民族差別、優生思想がもたらす複合的な暴力を解体すること、〈棄民〉の政治に抗うことが世界同時的な課題となっている今、新しい民主社会への知恵をさぐる。待望の第2号! 杉田 俊介(スギタ シュンスケ)1975年神奈川生。批評家。『宮崎駿論』(NHKブックス)、『ジョジョ論』『戦争と虚構』(作品社)、『長渕剛論』(毎日新聞出版)、『無能力批評』(大月書店)、『安彦良和の戦争と平和』(中公新書ラクレ)、『ドラえもん論』(Pヴァイン
16日夜に発足した菅内閣。安倍政権の政策を引き継いでいくことを菅義偉氏は公言しているが、国境なき記者団による「世界報道自由度ランキング」で66位*にまで下落する等、メディアへの締めつけも、また続ける気なのか。そもそも、メディア側が「報道の自由」のために闘う姿勢がなく、むしろ、菅政権に自ら尾を振り、迎合していくことにならないか。先の自民党総裁選に菅氏が出馬した時の会見の様子を思い起こすと、悲観的にならざるを得ない。唯一の希望は、それぞれの立場を超えた「報道の自由」のための連携だ。 *直近の2020年の順。安倍政権時では2016年、2017年に72位まで下落したことも。民主党政権時では11位(鳩山内閣)、22位(野田内閣)だった。 ◯望月記者をあざ笑う菅氏 米紙ニューヨーク・タイムズが「独裁政権をほうふつとさせる」(2019年7月5日付)と評した質問制限等、政権によるメディアに対する締めつけは
■安藤泰至(鳥取大学)氏のコメント 安藤泰至(鳥取大学)氏のコメント NHKスペシャル「彼女は安楽死を選んだ」に対するJCILの声明、それに対するNHKの回答、さらにそれに対するJCILからの質問状、それに対するNHKの回答をすべて読みました。 私はJCILの声明の基本的主張に共感し、それを共有している立場から、NHKの今回の番組および、上記の声明や質問状に対するNHKの回答において、非常に問題と思われる点を、三つに絞ってコメントさせていただきます。 1.医師幇助自殺について NHK側の回答では、番組で「安楽死(積極的安楽死という語も使われています)」として取り上げた死について、「Physician Assisted Suicideという表現があれば、Assisted Voluntary Death(AVD)という表現もあり、解釈の違いによって、Suicideという表現が使われたり、使われ
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意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する連載「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「バリアフリー」です。 「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」、通称「バリアフリー法」が日本で施行されて、10年以上経過しました。これにより、駅や道路、電車、建築物などで段差をなくしたり、エレベーターを設置するなどのバリアフリー化が進められました。「バリアフリー」という言葉が登場したのは1970年代。人権保護の観点から、差別や偏見を乗り越え、誰もが均等な権利を得て暮らせる社会を、という流れが生まれました。 ところで最近、テレビや新聞などで「障がい者」と表記されるのを目にしますね。「害」という字を使うのは、障害のある方を傷つけるのではという考えからなのですが、NHKでは明確な理由で「害」を使い続けています。それは、「障害」はその人自身ではなく、社会の側にある。障害者
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