菅官房長官は3日の定例記者会見で、東シナ海の日中中間線付近の中国側海域で、中国によるガス田掘削施設の新設作業を確認したと述べた。菅長官は、同海域での天然資源の一方的な開発は認められないと批判し、中国に「重大な懸念」を伝えた。 一方、中国外務省の華春瑩報道官は同日、「自国の海域で探査活動をしているだけで、日本側の抗議は受け入れられない」と表明。中間線に関しては、「日本の一方的な主張であり、中国側が認めたことはない」と従来の姿勢を強調した。 ただ、華報道官は、話し合いで解決できるよう(日本が)良い雰囲気と条件を作ることを望む、と述べている。尖閣問題などでの日本の譲歩を求めている可能性もある。 海外各紙は、日中間の緊張に新たな問題が生じたと報じた。 ◆東シナ海をめぐる争い 日中の排他的経済水域(EEZ)の境界を巡っては、日本が両国海岸から等距離の中間線を主張しているのに対し、中国は、より日本寄り