政治や社会を反権力の立場から鋭く批評したコラムニストの小田嶋隆(おだじま・たかし)さんが24日、病気のため死去した。65歳。葬儀は近親者のみで営む。 東京都生まれ。早稲田大卒。食品メーカーを退社後、ラジオ局アシスタントディレクター、作詞家などを経験する。雑誌「噂の真相」(2004年休刊)でコラムを…
海洋生物・ウミウシの一種が、心臓など体の大部分を自ら切断(自切)した後、残った頭部から体全体を再生できることを奈良女子大の研究グループが発見した。失った体の大部分を再生できる例として水生生物のプラナリアやゴカイなどが知られるが、グループは「複雑な身体構造を持つ生物で確認されたのは初めてとみられる」としている。9日付の米科学誌カレント・バイオロジー(電子版)に掲載された。 ウミウシの一種「囊舌類(のうぜつるい)」のうち、食べた海藻から取り込んだ葉緑体で光合成できる「コノハミドリガイ」と「クロミドリガイ」、計15体で確認した。飼育していたウミウシが自切して頭部と体に分離したため、観察を続けたところ、全体の2割以下の重量に過ぎない頭部から1週間以内に体の再生が始まり、3週間後にほぼ完全な状態となった。切り離した体部分は頭部を再生することはできなかったが、それでも最長で…
16日午後1時40分ごろ、新潟県湯沢町の「かぐらスキー場」で、「スノーボーダーの女性が誤って新雪にはまり転倒し、雪に埋まった状態で発見された」と職員から119番があった。県警によると、女性は東京都江戸川区西瑞江3の会社員、三堀真由子さん(33)。友人に救助されたが、搬送後にまもなく死亡した。死因は…
住人の身に覚えがないのに住宅の固定電話から119番が誤発信され、消防隊が出動する事案が秋田市内で相次いでおり、隊員らに困惑が広がっている。市消防本部は9月、この事案を受けての質問状をNTT東日本に対し提出。同社では原因究明に向け調査を進めている。【高野裕士】 市消防本部によると、今年度に入り4日現在で計9件発生。これまで類似事案の発生は年間1~2件程度だったが、5月以降に急増している。受信の時間帯は未明から夕方までと幅広く、受信した際に相手側の応答がなく「ザー」「ガサガサ」という機械的な雑音が聞こえるのが特徴だ。 市消防本部では119番を受信した際に問いかけをしても相手側に応答がない場合、一度電話を切って発信先の電話に本部側からかけ直している。それでも「話し中」となるなど電話がつながらなければ、「無音119番」として扱い、何かが発生したという前提で消防隊を出動させている。
事件現場となった一戸建ての玄関先には植木鉢が荒れたまま放置されていた=神戸市須磨区で2020年10月23日午後4時53分、春増翔太撮影 黒髪をキュッと結んだポニーテール。白いブラウス。顔を上げた小柄な女性(22)は、年齢より幼く見えた。 9月、神戸地裁。幼稚園教諭だった女性は、初めて法廷に立った。同居していた祖母(当時90歳)の殺害を認め、「介護で寝られず、限界だった」と語った。親族から介護をほぼ1人で背負わされ、仕事との両立に苦しんだ末のことだった。 なぜ、社会人1年目の女性は「大好きだったおばあちゃん」を手にかけるまで追い詰められたのか。裁判を傍聴し、関係者への取材を重ねた。【韓光勲、春増翔太】
河野太郎行政改革・規制改革担当相は6日の記者会見で、放送をインターネットで同時配信する際の著作権に関する手続きについて文化庁が緩和方針を示したと明らかにした。著作権保護の観点から、文化庁はこれまで慎重姿勢を示していたが、河野氏が「やる気がないなら担当部署を変える」と迫り、5日にあった会合で方針転換した。文化庁は来年の通常国会に著作権法改正案を提出する方針で、足かけ3年に及ぶ議論に決着の兆しが見えてきた。 同時配信の際、映像などの使用許諾が放送とは別に求められるため、事業者側は権利処理の負担が大きいとして、一括処理できるよう求めている。一方、権利者側には適切な対価を得られるかなどの懸念があり、関係省庁や有識者らが長年、議論を続けてきた。推進会議では、手続きの緩和に向けて2018年度から議題としていたが進展せず「結論の出ない『歴史ある議論』となってしまった」(内閣府関係者)。
河野太郎行政改革・規制改革担当相が25日に行われた内閣府の規制改革推進会議の「投資等ワーキンググループ(WG)」のオンライン会合で、放送を巡る規制改革についての検討スケジュールを示した文化庁に「やる気がないなら担当部署を変える」と迫る一幕があった。河野氏は全省庁に印鑑の廃止の3カ月前倒しを求めるなど改革のスピードを速めており、従来のペースで進む議論にいらだちを募らせたようだ。 内閣府や参加者によると会合では、放送をインターネットで同時配信する際、映像などの使用許諾が別々に求められるため事業者の権利処理の負担が大きく、コンテンツ産業の成長の妨げとも指摘されている問題を巡り、関係省庁や有識者が議論した。
インターネット通販大手アマゾンが運営する有料会員向けサービス「アマゾンプライム」のコマーシャル(CM)に抗議し、ツイッターに「解約しました」と投稿する動きが広がっている。17日には「#Amazonプライム解約運動」というハッシュタグ(検索目印)がツイッターのトレンドで1位に入った。巨大IT企業GAFA(グーグル、アマゾン・コム、フェイスブック、アップル)への視線は世界で厳しさを増している。日本にもその波が押し寄せてきたのか。【塩田彩/統合デジタル取材センター】 「他人を傷つけることを言ってる人」だから アマゾンプライムは月額有料制で、動画の見放題や配送料金が一部無料になるなどの複数のサービスを組み合わせたもの。このアマゾンプライムを解約したことをツイッター上で報告する投…
社会保障と税の共通番号(マイナンバー)制度について、政府は国民が開設する全ての預貯金口座情報とのひも付け(連結)を義務化する検討に入った。新型コロナウイルスで生活に困窮した人への現金給付を巡り、マイナンバーが機能しなかったことが背景にあり、来年の通常国会でマイナンバー法を含む共通番号制度関連法の改正を目指す。 実現すれば、政府は国民の資産状況を正確に把握することが可能となり、必要に応じて給付などに活用するほか、徴税の強化を図る方針だ。一方、国民への監視が強まり、プライバシー権の侵害を懸念する反発も予想されるため、改正作業は世論の動向を見極めながら慎重に進めていく。 マイナンバーは住民票を持つ全ての人(外国人含む)に付与された12桁の番号。税、社会保障、災害の3分野の行政事務に限って活用でき、添付書類の削減や本人確認の簡素化などで行政手続きの効率化を図っている。2015年10月から順次個人に
新型コロナウイルス対策として全国民に一律10万円を給付する特別定額給付金を巡り、大阪府寝屋川市が993世帯の2196人に二重に振り込んでいた。広瀬慶輔市長が28日、記者会見して謝罪。誤って振り込んだ2億1960万円は返金を求める。 市によると、オンラインや郵送などで申請を受け付け、マスターデータベ…
福岡県志免(しめ)町のアパートの受水槽内で泳ぐ動画をインターネット上に投稿されたことで、被害弁償や取引停止など約8700万円の損害を被ったとして、受水槽管理を請け負った同県の水道設備工事会社が、動画を投稿した下請け業者の男性2人に2000万円の損害賠償を求め福岡地裁に提訴した。同地裁(大野健太郎裁判官)で5日、第1回口頭弁論があり、被告側は答弁書で請求棄却を求めた。 被告側は棄却求める 福岡地裁初弁論 訴状などによると、受水槽は大和ハウス工業(大阪市)が建設した賃貸アパートに設置。原告の会社は、大和ハウスから受水槽の給排水設備工事を請け負った別の会社から工事の一部を受注し、その一部をそれぞれ福岡県内で設備工事業を営む当時20代の被告2人に委託した。 ところが、2人はアパート完成直前の2018年9月、一人が受水槽内で「めっちゃ気持ちいい」と話しながらパンツ姿で泳ぎ、もう一人が動画撮影。後日、
雪が積もらず、地面がむき出しになった貯雪場所に立つ南魚沼市の職員。奥の山もほとんど雪がない=南魚沼市舞子で2020年1月17日午後2時2分、井口彩撮影 東京五輪の暑さ対策で、国内屈指の豪雪地帯で知られる新潟県南魚沼市の雪を大会会場で使う計画が、例年にない少雪でピンチを迎えている。今冬の雪を保存して、さいたま市のサッカーとバスケットボールの会場で観客に「スノーパック」として配布することなどを計画しているが、南魚沼市の貯雪場所の積雪は17日時点でゼロ。市職員は「いつになったら雪が積もるのか」と、うらめしそうに天をあおぐ日が続いている。 計画では、さいたま市の会場付近のテント内で、観客に送風機で雪からの冷気を送るほか、雪を小分けに詰めた「スノーパック」を配布する。今冬降った雪を大会までの間、南魚沼市で保存し、会場へは保冷コンテナに雪を入れてトラックや貨物列車で運ぶ。
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