タグ

ブックマーク / akihitok.typepad.jp (29)

  • POLAR BEAR BLOG

    竹書房文庫から11月に発売されたSF小説『ダリア・ミッチェル博士の発見と異変』を読み終えたので、感想を少し。 この作品は「2028年に出版されたノンフィクション」という体裁を取っていて、内容もさまざまな関係者へのインタビューや公的記録、個人が記した日記など(を装った文章)で構成されています。その目的は、2023年に起きたある事件の顛末を描くこと。映像作品の世界には、フェイクでありながらあたかも物のドキュメンタリーのように映像を綴る「モキュメンタリー」という手法がありますが、それを文章で表現したような体裁になっています。 では2023年に起きたのはどのような事件だったのか。前述の通り、書は2028年に出版されたという体になっている、つまり読者はみなその事件についてある程度の知識を持っている前提になっているため、冒頭で全容がネタバレされます(あくまで2021年を生きている私たちにとっての

    POLAR BEAR BLOG
  • 「チャーナリズム」判定サイトが登場

    シロクマ日報の方で、英ガーディアン紙取材チームが書き下ろしたウィキリークス『ウィキリークス WikiLeaks アサンジの戦争』を紹介したのですが、その中に「チャーナリズム(Churnalism)」という言葉が登場します。この言葉は「時間とコスト節約のために裏取り作業を怠り、プレスリリースやあらかじめ用意された資料をそのまま垂れ流す」ジャーナリズムと表現されているのですが、要は(締め切りに追われているなど様々な理由があるにせよ)言われたことをコピペして伝えるだけの三流ジャーナリズムということですね。 そんな「チャーナリズム」がいかに蔓延しているかを確認できるサイト"Churnalism.com"がオープンしたそうです: ■ Churnalism or news? How PRs have taken over the media (The Gurdian) The website, ch

    「チャーナリズム」判定サイトが登場
  • Twitter、「おすすめユーザーリスト」を中止へ

    Twitter を始める際、最初に誰もフォローしていないとタイムラインが寂しくなってしまう――という事態を避けるために、有名人のアカウントを紹介し、ワンクリックで簡単にフォローすることを可能にしてくれる「おすすめユーザーリスト(Suggested Users List, SUL)」機能。以前から「リスト機能が正式展開されたら、SUL は廃止する」ということが明言されていたわけですが、いよいよ削除の運びとなるようです: ■ Twitter to get less suggestive (Geeks Are Sexy) もちろんSULは親切心というか、登録したばかりのユーザーでも楽しめるように設置されていた機能ですが、「好みに合わない場合もある」「選ばれたユーザーがフォロワーを大量に増やしてしまい、不公平だ」などといった批判が上がっていました。実際ある調査によれば、SULに掲載されると平均で5

  • 妻が Twitter 上で脅迫を受けて、アカウントを削除した件

    個人的な話で恐縮ですが、怒りと悔しさで書かずにはいられません。この先、読んで楽しい気分になる文章が続く確率は0%ですので、申し訳ありませんが嫌な気分になりたくないという方はここで読むのをお止め下さい。 ***** 以前もこのブログで書きましたが、僕のTwitter を始め、フォロワーが100人を超えるぐらいにまでなってきたところでした。人も「楽しさが分かってきた」ということで、順調に進んでいたのですが……今日の夜、脅迫状めいたDMを数通受信。不気味なので、アカウントごと削除するという結果になってしまいました。個人的には徹底抗戦したかったのですが、は非IT系の一般人で、僕のように短気でもないので「大事にしたくない」という結論に。 ご存知のように、Twitter のDMは自分をフォローしている相手にしか送れません。そこでに脅迫文を送った相手は何をしたかというと、わざわざ捨てアカウン

  • 半蔵門線の横に座ったいかにも出来そうな官僚みたいな人が、「政府機関のための Twitter 戦略テンプレート」を読んでいた話

    半蔵門線の横に座ったいかにも出来そうな官僚みたいな人が、「政府機関のための Twitter 戦略テンプレート」を読んでいた話 昨夜10時頃の話。帰宅して Twitter を眺めていたら、RT(リトゥイート、引用)で何人かの方がこんなつぶやきを書かれているのが目にとまりました: 今半蔵門線の横に座ったいかにも出来そうな官僚みたいな人が「政府機関の為のtwitter戦略テンプレート」っていう分厚い企画者に目を通してます。 オリジナルの発言主は@SHOTAROMAEDAさん。僕は(この時点では)フォローしていなかったのですが、RTを繰り返すうちに、このメッセージが僕がフォローしている方々にまでたどり着いたのでした。で、そこでさらにRTされ、僕が気づくことになったと。 で、「なんだー日政府も Twitter腰入れるのか-。面白いことになるかなー」などと考えていたのですが……そこでふと感じま

  • 英国政府の公式 Twitter ガイドラインが非常に参考になる件

    ということで、今日のシロクマ日報で紹介した「英国政府関係者向け Twitter ガイドライン」。なかなか参考になるので、内容を一部紹介してみたいと思います。 (※8月3日追記:作者の Neil Williams さんから了解をいただき、全文を日語訳してみました。ご興味のある方は、こちらのリンクからご確認下さい。) ちなみにこちらが原文。Scribd のアカウントを持っていれば、PDF形式等でダウンロードも可能です: Template Twitter Strategy for Government Departments 【リスク】 まずは4章の「リスク」。文字通り政府系 Twitter が気をつけるべきリスクが解説されているのですが、対策が参考になります。いくつか抜粋してみると: 人手不足、または許可が下りないことが原因で、一般ユーザーからの「会話に参加しろ」「質問に反応しろ」という声に

  • Google はなぜ強力な中間業者なのか?

    お馴染み『クラウド化する世界』の Nick Carr と、こちらもお馴染み TechCrunch の間で、Google News を巡ってちょっとした議論が起きています。元となった Carr の記事がこれで: ■ Google in the middle (Rough Type) それに対する TechCrunch の反論がこれ: ■ Google当にニュースを支配しているのか (TechCrunch Japan) 簡単にポイントをまとめてみると、まず Carr が: Google は中間業者である。中間業者は自らの利益のために行動する。 市場で取引されるものが増え、それを提供できる供給者の数が増えると、中間業者の力は増え、供給者の力は減る。中間業者がマーケットを支配するとき、供給者は彼らに協力するしか選択の余地はない。 ネットが中間業者を駆逐するという予測は誤りだった。逆にネットは中

  • ジャネット・カーディフ『40声のモテット』は必見(必聴)の価値あり

    ※なんかタイトルの日語が変になってしまいました。とにかく一見の価値ありです。 男性にはちょっと入りづらい場所にあるのですが、恥(?)を忍んでも足を運ぶ価値はあると思います。ジャネット・カーディフの『40声のモテット』を体験してきました。 ■ ジャネット・カーディフ & ジョージ・ビュレス・ミラー 展 銀座のメゾンエルメス8階にある展示スペースで開催中の展覧会です。展覧会といっても2つしか作品がないのですが、そのうちの1つがジャネット・カーディフ(Janet Cardiff)作の『40声のモテット(The Forty-Part Motet)』。40個のスピーカーによって構成される、かなり変った作品です。 会場に入ると目に飛び込んでくるのが、何の変哲もないスピーカーたち(会場内は撮影禁止のため写真が無いのですが、リバプールの美術館で展示された際の写真をこちらで確認できます)。しかし40個もの

  • "Mechanical Turk"で Amazon レビュー詐欺?

    「何かを買うときは、ウェブサイト上のユーザーレビューを参考にする」というのが一般的な態度になりつつあることは、様々な調査で明らかになっています。従って、「好意的なレビューをでっち上げてしまえ」などという良からぬことを考えるメーカーが出て来てもおかしくない(残念ながら既に出て来ている)わけですが、それをクラウドソーシングでやってしまえと考えた企業が出てしまったかもしれないというニュース: ■ Exclusive: Belkin’s Development Rep is Hiring People to Write Fake Positive Amazon Reviews (The Daily Background) お馴染み、Amazon の"Mechanical Turk"(ネットを介して世界中のユーザーに様々なタスクを依頼できるプラットフォーム)を使って堂々と?行われた詐欺事件について。

  • 『マインド・ウォーズ』は何をもたらすのか?

    『マインド・ウォーズ 操作される脳』を読了。またまた書店で偶然手にしたなのですが、かなり楽しめました。Ascii.jp で宣伝ページが開設されているので、そちらもご参照下さい: ■ 『マインド・ウォーズ 操作される脳』 絶賛発売中!! (Ascii.jp) 米国における軍事技術開発のR&Dセンター的な役割を担い、インターネットの生みの親としても知られるDARPA(国防高等研究局)。そこで手がけられる研究の中で、人間の脳や精神に関係しているものを取り上げ(といっても情報が全面的に公開されているわけではないので、著者がリサーチした限りの内容ですが)、それがもたらす価値や危険性、倫理的問題を考察するという内容。Ascii の紹介ページでも書かれていますが、 相手の思考を読み取る 思考だけでものを動かす(といっても超能力の研究ではなくて、いわゆるマン・マシーン・インターフェースの発展) 恐怖や怒

  • 毎日新聞の真の敵は、新聞業界なのではないか

    しつこいようですが毎日新聞・WaiWai 問題です。ネット世論の攻撃が収まらず、「毎日jp」の閉鎖まで考えている、という報道まで出ています: ■ 毎日新聞、反発を受けてオンライン版「毎日jp」の閉鎖を検討 (Technobahn) この真偽は別にして(実は反論もあったようです)、 毎日新聞の営業関係者によると、事態が一向に沈静化しないことに関して、ここにきて上層部の間においても問題の余波を懸念する動きが拡大。しかし、6月28日には社として正式な謝罪を行い、関係者の処分を含む対応策の発表は行ったということもあり、この上、何ができるのか対応策には苦慮しているとしている。 同じ関係者は「WaiWai」の一コーナーの問題がここまで大問題化した背景には反毎日的世論を形成しようとする敵対勢力の存在があるといった陰謀説も社内ではまことしやかに噂されているとも述べた。 と、陰謀論まで囁かれているとのこと。

  • "Room" でFriendFeed が簡易SNSになりつつある件

    FriendFeed に Room という機能が付いたのは先日お伝えした通りですが、海外ユーザーを中心に、FriendFeed を簡易SNSとして使う動きが広がっています。 簡単に説明すると以下のような感じ: "Room"の基はソーシャルブックマーク機能。ただし FriendFeed では個々のコンテンツに対してコメントが可能で、そこでディスカッションを行うことができる。 またブックマークではなく、テキストを直接書き込むことも可能(BBSで新しいスレッドを立てるようなもの)。 ある"Room"に対して登録されたコンテンツは、他の Room や、自分の FriendFeed には流れない(ただし Reshare という機能で、ある Room に登録されているコンテンツを他の場所に簡単に再登録することが可能)。つまりある"Room"を、完全に独立したコミュニティとして、特定のトピックについて

  • POLAR BEAR BLOG: コメントできるRSSリーダー"Shyftr"登場

    アメリカで登場した新しいRSSリーダーが物議をかもしています。それがこちら: ■ Shyftr 一見何の変哲もないWEB型RSSリーダーのようですが、最大の特徴は「Shyftr 内でコメントできる」ということ(上のスクリーンショットでも、画面右側に"Recently Commented"という欄があるのが分かるでしょうか)。残念ながら Shyftr 内で投稿されたコメントは元ブログには反映されないため(そこまでできたらスゴイですが)、Shyftr 上でしか確認されないコメントが生まれることになります。 「それでもいいじゃん、だって既に『はてなブックマーク』みたいにコメントが付けられるサービスがあるし」「すべてのコメントをチェックしなくてもいいだろ?」というのは僕等の発想で、あちらでは FriendFeed 登場時にも「コメントが分散し、チェックしづらくなって困る」という意見が出たように(実

    POLAR BEAR BLOG: コメントできるRSSリーダー"Shyftr"登場
  • POLAR BEAR BLOG: Twitter、誰を follow すればいい?を教えてくれる"Twubble"

    Twitter ユーザーの方、ぜひお試しを。誰を follow すれば良いかを教えてくれるレコメンデーション・エンジンとのこと: ■ Twubble GoogleエンジニアAndroid の開発にも携っている、"Crazy Bob"こと Bob Lee さんが開発されたサービス。トップ画面でこう解説されています(翻訳は意訳込み): Twubble can help expand your Twitter bubble—it searches your friend graph and picks out people who you may like to follow. Click the button below to get started. Twubble はあなたの Twitter バブルをもっと大きくします ―― Twubble はあなたの友人達が誰を follow し

    POLAR BEAR BLOG: Twitter、誰を follow すればいい?を教えてくれる"Twubble"
  • POLAR BEAR BLOG: Google Maps で小説を - The 21 Steps

    でも「ケータイ小説」などといった形で、従来の「」というメディアに載せることをこだわらない小説が登場していますが、イギリスの Penguin Books が Google Maps で小説を発表するという実験を行っています: ■ We Tell Stories - 'The 21 Steps' by Charles Cumming 小説の新しいスタイルを模索しようと、Penguin Books が始めた企画"We Tell Stories"の第1弾がこちら。We Tell Stories は6人の作家による6の作品を、6週間で(無料で)発表するという試みで、それぞれユニークなメディアを通じて作品を読むことができます。で、第1弾の"The 21 Steps"を載せるモノとして選ばれたのが Google Maps。アクセスすると、次のような画面が表示されます: これはまさしく Googl

  • FriendFeed がブレークしそうなので、自分のアカウントを晒してみた。

    実は非公開ベータの時からアカウントを持っていたのですが、イマイチ楽しめるかどうか分からなかった FriendFeed (詳しい記事が TechCrunch Japanese で公開されています)。しかし最近「第2の Twitter だ!」的な声が上がりつつあるので、ここらで勝ち馬に乗っておきます: ■ akihito - FriendFeed 上はスクリーンショットで、以下はバッヂ機能を貼り付けてみたところ: ちなみに僕は はてなブックマーク del.icio.us Twitter Tumblr Pownce Polar Bear Blog シロクマ日報 以上7つを統合してみました。僕をストーカーしたい方、お気軽にどうぞw 面白いのは、単に様々なサイトで公開された情報を集めるだけでなく、FriendFeed 上で独自のコメントを書き込める点でしょうか。例えば上のスクリーンショットをご覧いた

    FriendFeed がブレークしそうなので、自分のアカウントを晒してみた。
  • リアル書店のワナ

    某所でまたまたリアル書店談義(+α)が盛り上がっているのを見て、こっそりエントリ。 始めに、僕もリアル書店は大好きです。いわゆる「との偶然の出会い」が屋の楽しさだ、という議論には100%賛成ですし、その他にもネットの書店にはない様々な良さがあるでしょう。また過去のエントリでも書いた通り、個人的に「小さな書店なのに、なぜかいつも買いたくなるが置いてあるお店」というものがあって、自分と相性の良いリアル書店のありがたさは肌に染みています。 しかし逆に、リアル書店にはワナもあると思うのです。「リアル書店には読者の書評といった付加情報がないから、全てのが平等に扱われている」と言いますが、屋にも「平積みか否か」「POPがついているか否か」「特集コーナーに置かれているか否か」といった差別が厳然と存在していますし、何より「限りある書架スペースに何を置くか」という書店の判断が入っている時点で、全て

    stella_nf
    stella_nf 2008/03/02
    リアル書店でも平積み面挿し・POP・「そもそも棚に置かない」など情報操作(営業努力が行われているという指摘
  • SNS にも「親の同意」が必要な時代に?

    SNS大手の MySpace が、同社のサイトで性犯罪者による犯罪行為が行われるのを防ぐために、新しい対策を行ったとのこと。その中には「親が自分の子供のメールアドレスを申告すれば、そのアドレスでは入会できないようにする」という対策も含まれているそうです: ■ MySpace to Let Parents Block Their Kids From Joining (New York Times) ■ MySpace Agrees to Youth Protections (New York Times) MySpace と米国49州の司法長官との間に交わされた合意について。これまでも MySpace は「性犯罪者への対策が甘い」と糾弾されてきたわけですが、さらに対策を強化するという内容になっています。以下、主要な対策をまとめてみると: 親が自分の子供のメールアドレスを申告すると、そのアド

  • 「同じ内容で、もっと読みやすい本を教えてください。」

    これはかなり前から試験導入されてたようなので、ご存知の方が多いかもしれませんが。米アマゾンに新しい機能"Text Stats"が追加されたとのこと: ■ amazon book text stats (information aesthetics) 簡単に表現すれば、個々のがどれだけ読みやすいかを示してくれる機能。百聞は一見にしかず、ということで、実際に"Out of Our Minds: Learning to be Creative"というで確認してみましょう。 まず"Inside This Book"のセクションに移動します。この機能が使用可能なであれば、上図のように、New! の部分に"Text Stats"のリンクがあるはずです。ちなみに"Concordance"という機能はテキストに登場する単語でタグクラウドを作ってくれる機能で、どんな単語が頻出しているかを一目で確認でき

    「同じ内容で、もっと読みやすい本を教えてください。」
  • 「ネガティブな態度」は感染力が強い

    「悪事千里を走る」と言いまして、昔から悪いウワサは広まりやすいものと知られていましたが、科学的にもそれが証明されたそうです: ■ Negativity Is Contagious, Study Finds (ScienceDaily) Indiana University の研究者たちが行った調査について。まず被験者に新製品の情報を見せ、他人の意見を聞かずに自分の評価を行ってもらいます。次に他の被験者たちがどんな評価を下したのかを明らかにし、最初の評価からどんな変化が現れるかを確認したところ、悪い評価の方が他人に及ぼす影響力が強いという結果が出たとのこと。怖いのは、「いいな」と思っていた人が「ダメかも」と思うようになるだけでなく、「ダメかも」と思っていた人は「最悪!」と感じるようになる――つまりネガティブな意見は、他人のネガティブな気持ちを強化する力もあったとのこと。 この結果を受けて、研