危機的な生存維持モードと認知バイアスの関係 連日報道される新型コロナウイルスの脅威や、世界的な経済への影響。みなさんも意識的、あるいは無意識のうちにこうした情報を取り込み、日々の生活や行動、そして精神的な状態に、さまざまな作用が及んでいるのではないでしょうか。 もちろん僕も例外ではなく、仕事の合間やちょっとした時間に、さまざまなメディアに「意図的に」目を通しています。その中には僕が意識する意図と、無意識に働く意図の両面があることも感じています。 例えば、新型コロナウイルスの感染者数を日毎にみていると、「今日は昨日よりも減っている、もしかしたら小康状態に入るかもしれない」とちょっと安心できる。あるいは、「ニューヨークの原油先物相場が急落する、世界的に経済バランスが大きく崩れる」ことへの不安感が増す。といったように、意識している意図は、単に情報の把握であるにも関わらず、無意識の意図に安心したい