リクルートキャリアが就活生の内定辞退率を予測したデータを企業に有償で提供していた問題で、2019年12月4日に個人情報保護委員会は「リクナビDMPフォロー」を利用していたトヨタ自動車や三菱商事など37社に行政指導したと発表した。利用企業が「辞退率の予測」という目的を就活生に知らせずにリクルートキャリアと個人情報をやり取りしたのが、個人情報保護法違反の疑いがあるとした。 厚生労働省も利用企業らに行政指導しており、リクナビ問題は一応の決着を見た。ただし決着したのは個人情報保護法など法律上の問題のみであり、企業のデータ活用のあり方を問う問題は未解明のままだ。脱法行為がなければ内定辞退率を算出してもよいのだろうか。辞退率の算出にはAI(人工知能)を利用したとする。では、人の将来を左右するような判断にAI活用はどこまで許されるのだろうか。 これはリクナビ問題にとどまらず、今後のデータ活用、AI活用に