「クラウドストレージは低価格ではないし、サービスが停止した場合の撤退戦略も確立されていない。新しい医療情報システムの検討時点では時期尚早と判断した」――。 愛媛大学医学部附属病院 医療情報部副部長 愛媛大学大学院 医学系研究科 医学専攻社会・健康領域医療情報学講座 准教授の木村映善氏は、「メディカルジャパン 2016大阪」の医療情報フォーラム専門セミナーに登壇し、2014年5月に稼働した医療情報システムの統合ストレージについて講演した。 この医療情報システムを構築するまで、同病院では部門システムがそれぞれデータを管理しており、ストレージ容量に制限があるため5年以上経過したデータは廃棄されることも多かった。そこで、厚生労働省の「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」にある医療情報の電子保存の3原則「真正性」「見読性」「保存性」を保証しながら、長期間にわたって外部からの開示請求に応じ