東京都杉並区長選は20日開票され、無所属新人の公共政策研究者、岸本聡子氏(47)=立民、共産、れいわ、社民推薦=が、4選を目指した無所属現職の田中良氏(61)ら2人を破り、初当選した。投票は19日に行われ、投票率は37.52%(前回32.02%)だった。 岸本氏は、東京23区では、2002年から14年まで3期務めた新宿区の中山弘子元区長、07年に初当選し、現在4期目の足立区の近藤弥生区長に次ぐ3人目の女性区長となる。
「桜を見る会」で招待客とポーズを取り記念写真に納まる安倍晋三首相(当時)=2019年、 東京都新宿区の新宿御苑で 岸田文雄首相は3日の参院予算委員会で、安倍晋三元首相の後援会が「桜を見る会」前日に主催した夕食会にサントリーホールディングスが酒類を無償提供していたことを巡り、当時、同社の不利益になりかねない酒税法改正が先送りになったことと関連があるのではとの指摘に対し「税制改正は1人の人間が判断するのではなく、議論の積み重ねの結果だ」と否定した。共産党の山添拓氏への答弁。 与党は2014年末に取りまとめた税制改正大綱でビールと発泡酒、第3のビールで異なる酒税を一本化する方向性を打ち出した。しかし、政府・与党は16年末、段階的に税率の縮小を行い、26年まで一本化を先送りすると決めた。
政府がマイナンバーカード普及に向けて約1兆8000億円を投じた「マイナポイント事業」の申込率が、カード取得者全体の5割にとどまっている。買い物金額に応じて電子決済サービスで使えるポイントを付与する仕組みだが、手続きの煩雑さに二の足を踏む人も少なくない。(坂田奈央) マイナポイント事業 マイナンバーカード取得者を対象に最大2万円分のポイントを付与する。2020年9月~21年12月の第1弾に続き、第2弾も今年1月から始まった。カード取得後に申し込むと、買い物金額に応じて最大5000円分(第1弾との合計)がもらえる。6月30日からは、健康保険証とのひも付けや公金受取口座の登録をした人を対象に、各7500円分の申し込み受け付けとポイント付与を始める。申込期限は来年2月末。いずれも今年9月までのカード申請が条件。
1000本近くの樹木伐採を伴う東京・明治神宮外苑地区(新宿、港、渋谷区)の再開発計画を巡り、都は15日、環境影響評価制度に基づく「都民の意見を聴く会」を港区内で開いた。参加した都民からは「自然と歴史、美しい景観を守るべきだ」と計画見直しを求める声が相次いだ。今後は都民らの意見を踏まえ、専門家や都が事業者に対してどのような環境への配慮を求めていくかが焦点となる。(土門哲雄、森本智之) 「先見の明のある先人が100年後に森になるようにと作ってくれた自然は現在の財産。私たちも美しい景観という財産を残すよう努力することが賢明な街づくりではないでしょうか」。近くの港区南青山1に住む岡田美穂さんはこう訴えた。
外国人技能実習生の労働問題をボランティアで支援してきたNPO法人「POSSE(ポッセ)」の若者たちが25日、「技能実習制度廃止プロジェクト」を発足させたと発表した。代表の田所真理子ジェイさん(25)は記者会見で「実習生は現代版の奴隷だ」と強調。労働相談を通じて集めた過酷な実態を広く社会に向けて発信することで、2年以内の廃止を目指す。 技能実習は本来、外国人が日本で技術を学んで母国で役立ててもらう制度だが、実態は劣悪な低賃金労働の温床だとして、米国など国際社会から「外国人搾取」と批判されている。実習生の多くは強制的に帰国させられることにおびえ、低賃金やパワハラといった問題があっても声を上げられない構造的な問題がある。 プロジェクトを始めるきっかけは2020年。ポッセの若者たちが、強制的に帰国させられたカンボジア人元実習生の支援に携わり、制度の問題点を知ったことだった。実習生からの相談はほ
問題となっているのは、区内の大泉地区を流れる白子川流域の自然環境の保全を図る「稲荷山公園」の整備計画。1957年、川沿いの良好な樹林地の保全を目的として8ヘクタールを整備することが都市計画決定された。 その後、78年に隣接の樹林地が計画地に編入され、総面積は10ヘクタールとなった。79年に「稲荷山憩いの森」(2.2ヘクタール)、2017年に「清水山の森」(1ヘクタール)が同公園の一部として部分開園している。だが、それ以外の部分については、宅地開発が進展。都市計画決定されたばかりの頃は見渡す限りに広がっていた農地や林は、住宅が林立するようになった。 区道路公園課によると、計画地にはカタクリの群生地が残り、オオタカなど希少種も生息し、現在のままでは自然の保存は困難な状況にあるという。「乱開発を防ぐ」として棚上げしていた公園の整備方針を区が改めて示したのは19年。「区みどりの総合計画」に「みどり
新型コロナウイルスに感染した自宅療養者のうち、重症化リスクの低い六〜四十九歳への食料配達を一月下旬から中止したことを巡り、神奈川県は三日の県議会厚生常任委員会で、「物資の買い出しのための最小限の外出はやむを得ない」との見解を示した。県は自宅療養者らに外出自粛を求めているが、例外を容認した。 県は自宅療養者に八日分の食料と日用品を送るが、感染拡大に伴って配達できる数に限界があるとして、配達対象を絞り込んだ。異論が相次ぎ、生活困窮者らには対象外でも配達できるよう再検討している。それでも配達対象外の自宅療養者がいるため、対応の改善を求めた常任委の委員に対し、山田健司・健康医療局長は「食料備蓄がない人もいる。外出するのは致し方ない」と理解を求めた。 また、自主療養を巡り、申請に使う抗原検査キットが薬局で入手しづらい現況を踏まえ、篠原仙一(のりかず)・医療危機対策本部室長は「例外的な対応だが、(イン
東京都調布市で昨年10月、東京外郭環状道路(外環道)工事のルート上の市道が陥没した直後、同市が事業者の中日本高速道路に、陥没現場付近の個人宅の非公開資料をメールで送付していたことが分かった。同市では、今年6~10月に計9回にわたり、工事に関する情報公開請求をした男性(74)の個人情報入り請求書の写しを事業者側にメールで送った問題も発覚しており、市の情報管理の意識の欠如が再び露呈した形だ。
会員制交流サイト(SNS)で知り合った男性から精子提供を受け、子を出産した東京都内の30代の女性が、男性が国籍や学歴を偽ったことで精神的苦痛を受けたとして、約3億3000万円の損害賠償を求め27日、東京地裁に提訴した。SNSなどで個人間の精子取引が広がる中、代理人弁護士によると、実際のトラブルを巡る訴訟は全国初とみられる。
静岡県熱海市伊豆山で発生した土石流で、起点となった土地の前所有者で被害を甚大化させたとされる盛り土を造成した神奈川県小田原市の不動産管理会社と、現在の土地所有者に対し静岡県警の強制捜査が入った。当時を知る関係者の証言や、県と熱海市が公開した行政文書などからは、前所有者が行政に時に強い口調で迫り、工事を進めた姿が浮かび上がる。 (塚田真裕)
観客のいない東京五輪・ビーチバレー会場(東京都品川区)の通路。業務中の民間警備員がスマートフォンを持つ手をせわしく動かしていた。不審に思ったボランティアの女性が背後からのぞくと、警備員が興じていたのはゲームだった。 他の会場で目撃したのは、消毒液など新型コロナウイルス対策の備品を入れた段ボール箱の山。女性は「人も物も余っていた。無観客の決定が五輪開幕の2週間前でキャンセルできなかったのだろう。経費の無駄だった」と明かす。 観客を入れないなら必要ない仮設の観客席やテントの設営も既に終わっていた。大会組織委員会の橋本聖子会長は大会中、「『もっと早く無観客と決断していれば経費を抑えられた』という意見については受け止める」と陳謝した。
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