三洋電機は24日、平成22年度の定期昇給を1年間凍結することを労働組合に申し入れたことを明らかにした。基本給の10~5%カットも申し入れた。 同時に発表した21年3月期の連結業績予想で、最終損益を従来予想のゼロから900億円の赤字に転落すると下方修正し、経営の立て直しには人件費の削減が不可欠と判断した。 三洋は定昇の1年凍結に向け、同日から組合側と協議を始めた。4月から無給の休日を月に1日設けることで、従業員の基本給を5%カットすることも提案。管理職の基本給は10%、役員報酬は20%を削減する。 また、今期を初年度とする中期経営計画の達成は事実上断念し、新たな経営計画を再策定する。 21年3月期の連結業績は、前回予想(1月15日)では300億円としていた営業利益をゼロに、ゼロだった最終損益を900億円の赤字にそれぞれ引き下げた。売上高も前回予想から7.4%減の1兆7600億円に下ぶれする。