研究の時流(1ページ目/全2ページ) 時流に逆らって独創性のある研究をした、という成功談は枚挙に暇ない。しかし、必ずしも時流に逆らうことが是であるわけではない。むしろ時流に乗るか乗らないかという次元を超越して、時流を作る側を目指してはどうか。この記事では、自らの留学体験を基に一つの考え方を紹介したい。 『敢えて時流に反する「1対99」のスタンス』 私は大阪大学医学部を卒業後、義務研修をせずに大学院に進学した。カンザスのStowers Institute for Medical Researchという研究所で博士研究を行った。大学院での留学の仕方や留学初期の体験談は複数の媒体に書いてきたので、当記事では研究の時流という抽象的なテーマを軸に自分の留学から得られたこと、そして現在まさに経験していることを描出したい(これまでの留学体験記の一部は本リポートの最後に注釈として加えたので、ご興味のある方