「この世界の片隅に」は戦時中の海軍事務官の新妻から見た呉での生活が戦争に侵食されていく様を丁寧に描いた傑作コミック&映画となっている。この中では入営して出征した人、志願して海軍水兵となった人、海軍事務官から一等兵曹となった人、第2国民兵役か兵役免除だった人など様々な男性が出てくるので、手元の徴兵関係資料と付き合わせてどのような状況にあったのか少しまとめてみた。 注意:映画・原作「この世界の片隅に」登場人物について触れた部分があります。物語について一部説明も含まれていますのでご了承頂ける方のみお読み下さい。 間違いがあれば筆者の責任です。 訂正事項: 2016/11/27:海軍は志願兵を基本に置いてますが、不足分は徴兵で補充していたのでその旨修正しました。 1.徴兵制度の基本的な考え方 戦前の日本では満20歳(前年12月1日〜その年の11月30日の間に年齢20歳になる者。昭和17年2月法改正