全てのビジネスが“デジタル化”しつつある今、IT活用の優劣が企業の命運を決めるとの認識は、日本企業の間でも急速に広がっている。今までITに無関心だったことが嘘のように、経営者はITを活用したイノベーションの必要性を声高に語るようになった。事業部門もその要請に応えソーシャルメディアを使ったマーケティングやIoT(Internet of Things)での新規事業などに挑戦し始めた。 その結果、どんどん厳しい立場に追い込まれているのが企業のIT部門だ。間接業務の支援システムにすぎない基幹系システムの運用にしがみつき、経営や事業部門のニーズに対応できないIT部門は、多くの企業の中で“役に立たない部門”の烙印を押されようとしている。事業部門の中には、そんなIT部門を見限って自らの予算と権限でIT活用に乗り出すところも増えてきた。 事業部門のこうした動きを“シャドーIT”と呼ぶ。だが、こうした商売し