ベイカー茉秋選手と大野将平選手が獲得した金メダル2つを含め、出場した7選手全員がメダルを手にしたリオデジャネイロ五輪の柔道日本男子代表。全階級でメダルを取ったのは、7階級制に移行した1988年のソウル五輪以降、初めてとなる歴史的快挙だ。 4年前のロンドン五輪は金メダルゼロという散々たる結果で終わった日本男子。「柔道はもはや日本のお家芸ではなくなった」。そんな世間からの厳しい目が向けられた2012年、篠原信一・前男子代表監督の跡を継いだのが、2000年シドニー五輪金メダリストの井上康生氏だった。 4年間という限られた時間の中で、井上氏は日本柔道のあり方を大きく変えた。「井上流改革」の全貌については、日経ビジネス10月17日号「編集長インタビュー [柔道全日本男子監督]井上康生 『柔道を窮め、JUDOを制す』」で、井上氏本人が詳しく語っている。是非ともご一読頂きたい。 井上康生(いのうえ・こう