和歌山県や三重県にまたがる紀伊半島南部で、およそ100年ぶりに新種のサクラが発見され、地元の地域の名前にちなんで「クマノザクラ」と命名したと森林総合研究所などが発表しました。 東京・八王子市の森林総合研究所多摩森林科学園などでは、国内のサクラの分類を進めていたところ、和歌山、三重、奈良の3県にまたがる紀伊半島南部の東西60キロほどの範囲に、これまでに確認されたのとは異なるサクラが自生しているのを発見しました。 新たに見つかったサクラは、この地域に自生するヤマザクラなどと比べ、花が薄いピンク色を帯びていて、花序柄と呼ばれる花がつく茎の部分が短く、開花の時期も早いことなどから新種と判明したということです。 国内で野生の新種のサクラが見つかるのは、1915年に発表された「オオシマザクラ」以来、103年ぶりで、森林総合研究所では地元の地域の名前にちなんで「クマノザクラ」と命名したということです。