[ロンドン 12日 ロイター] 英イングランド銀行(中央銀行)のキング総裁は先月、ナイトの称号を得、国際決済銀行(BIS)グローバル・エコノミー総裁会議(GEM、主要な先進国および新興国の中央銀行総裁による会議)の議長にも抜擢された。 しかし、こうした総裁の個人的な栄誉にも関わらず、英中銀に対しては、インフレ抑制という中核的な責務を果たしていないとして国民の不満が高まっている。 デーリー・テレグラフ紙は5月、「この国をダメにしている」とする論評を掲載。マイケル・スパイサー上院議員は先週、中銀がインフレ目標を達成できない状況が続いていることについて、政府を強く批判した。 一部では、英中銀が物価安定という公的な責務をひそかに放棄し、経済成長や、今後4年で財政赤字をほぼ一掃するという政府目標の支援の方に政策の軸足を移しているのではないか、との指摘も聞かれる。 英中銀はこの見方を否定している。イン