米アップルの携帯音楽プレーヤーiPod(アイポッド)の円形スイッチが東京都の発明家、斎藤憲彦さん(56)の持つ特許権を侵害しているかどうかが争われた訴訟で、東京地裁は26日、アップルの特許権侵害を認め、約3億3千万円の支払いを命じる判決を言い渡した。斎藤さん側が100億円の賠償を求めていた。 高野輝久裁判長は判決確定前でも強制執行ができる仮執行を宣言した。 問題となったのはiPodで曲の選択や早送りなどの操作に使う「クリックホイール」と呼ばれる装置。円形のタッチセンサーと複数のボタンを組み合わせた構造。国内では04年7月発売の第4世代iPodで初めて採用され、現在販売中の「iPod classic」でも使われている。 高野裁判長は、この技術は斎藤さんが平成10年に都内の会社名義で出願した特許の範囲に含まれると判断した。