プロダクトデザイナーの深澤直人氏のデザインで知られる、プラマイゼロ(東京都中央区)の加湿器。水滴をシンボライズしたような、つややかな姿は見ていて飽きが来ない。2004年4月の発売以降、外観はほとんど変わらぬまま、今日に至る。根強い人気を維持できるのも、一目見て驚くデザインの力があってのことだ。 素材は、耐熱性と耐衝撃性に優れたポリカーボネート樹脂。滑らかな外観は、まるで一体成形をしたかのよう。しかし、実際は内部にタンクを収めるため、上部と下部に分けて成形し、後からつなぎ合わせている。そのつなぎ目を消すために労力と時間をかけたのが、塗装工程だ。 高級自動車の仕上げ方法を採用 プラマイゼロの加湿器の塗装工程は、単に塗料を塗るだけでなく、自動車やオートバイの傷や凹みを修復する鈑金技術を応用しなければならなかった。これに当たったのが、業界トップクラスの塗装量産技術を持つ、カドワキカラーワークス(横