金額にすると、弁償本の預り金9万1358円のうち、2017年3月23日時点で購入されていたのは3万672円分(監査委員の認定額は2万9376円)。だが、これも公金から支払われていたため、CCCは預り金を全額保持しつつ、購入すべき本を購入していなかったのだ。その点を佐俣氏は、こう糾弾している。 「図書館の本は市民の税金で購入されており、いわば市民の財産です。また、これらの本を借りたいという人もいるでしょう。それなのに、指定管理者であるCCCは、極めてずさんな管理をしているのです」 さらに佐俣氏は未購入の50冊について、その後の購入状況がわかる文書を市教委に開示請求したところ、結果は「不存在」だった。つまり、市教委は未購入の弁償本についてフォローを行っていないのだ。いかに市教委が、図書館運営業務を指定管理者任せにしているかがわかる。 弁済金受領は違法 市民グループが、以上のような事実を証明する
来年3月、山口県周南市の徳山駅前にオープン予定の新図書館に、またひとつ疑惑が持ち上がった。 この図書館を空間プロデュースから手掛け、開館後は指定管理者として運営を一手に担うのは、レンタル大手・TSUTAYAを展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)だ。同社が2011年に東京・渋谷にオープンした代官山蔦屋書店を彷彿とさせる、イメージ先行の図書館がまたひとつつくられようとしている。 3月18日付当サイト記事『ツタヤ図書館、ダミー本3万5千冊に巨額税金…CCC経営のカフェ&新刊書店入居』において、152万円もの税金を投入して、中身が空洞の“ダミー本”を3万5000冊分も購入する計画であると報じ、大きな反響を得た。 中心市街地開発の一貫として、建設が予定されている駅ビルにできる複合施設内に、国の補助金をもらうために公共図書館をつくる――。そんな周南市の計画は、佐賀県武雄市、神奈川県海老
昨年9月21日に開催された宮城県・多賀城市議会決算特別委員会。新図書館の運営を強引にカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)に決めたといわれている市長サイドの姿勢を、これまでも厳しく追及してきた、“反ツタヤ図書館”の急先鋒と目されている共産党の藤原益栄議員が質問に立った。 同年3月21日、多賀城市に全国3例目となる「ツタヤ図書館」としてリニューアルオープンしてから半年が経過していた。開放感のある吹き抜けと、壁面いっぱいに書架を配置したおしゃれなスペース、カフェやレストランが併設された新図書館入居ビル。その入場者数は80万人を記録し、地元では知らない人がいないほどの有名スポットとなりつつあるが、藤原議員が問題視したのは、その中身だった。 注目したいのは、当サイトがこれまで何度も取り上げてきた「中古本購入問題」について、初めて市教委当局がその事実を明確に認めたことである。 藤原議員は、中古
岡山県高梁市は11月1日、レンタル大手TSUTAYAを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)を指定管理者とし、管理・運営を任せた図書館を、来年2月4日にオープンすると正式発表した。 駅前に完成した4階建ての複合ビルに、賑わい創出の目玉としてCCCがプロデュースするカフェや書店を併設する滞在型の新図書館がオープンする計画で、佐賀県武雄市、神奈川県海老名市、宮城県多賀城市に続いて、全国で4例目となる“ツタヤ図書館”だけに、かねてより注目を集めていたのだが、驚いたのがその人事である。 新聞報道等で、新図書館の館長として名前が挙がったのは、高梁市教育委員会の委員長だった藤井勇氏だ。教育委員としての任期は、2013年11月16日~17年11月15日までとなっていたが、任期を1年以上残して今年9月30日付で退任していた。 さらに取材してみると、10年3月に同市内の小学校校長を定年退職した
ここには、刊行年度の古い本がズラリと並んでいる。これも中古本の選書リストの一部と思われるかもしれない。だが実は、これは多賀城市立図書館がツタヤ図書館としてリニューアルオープンする前、昨年4月に決裁された除籍(廃棄)本リストの一部分である。 この除籍リストをみると、ほとんどは雑誌のバックナンバーで、単行本の除籍は少ないが、その単行本には生活・実用書がズラリと並んでいる。 注目したいのは、いつ発行の本かだ。この除籍本の「受入日」(実質的には刊行年)をみると、1990年代もあるが大半は2000年代だ。前回記事で紹介した選書リストの料理本に数多くの90年代出版のタイトルが並んでいたのと比べたら、むしろ廃棄した本のほうが新しいくらいである。 市民の貴重な税金で購入する本が、廃棄した本より古いというのはどういうことなのか。これから購入しようとしている本のリストと、不要として廃棄した本のリストの見分けが
公共図書館の救世主か、それとも破壊者なのか――。 公共図書館のあり方をめぐる議論に火をつけたのが、大手レンタルビデオチェーン、TSUTAYA(ツタヤ)を展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)だ。CCCが指定管理者となって運営する「ツタヤ図書館」が火元である。従来の図書館像を大きく変えるツタヤ流の手法に批判が噴出する一方、地域活性化の決め手を欠く自治体からは期待が高まっている。 ツタヤ図書館の第1号は、2013年4月に開館した佐賀県武雄市図書館である。スターバックスコーヒーなどを併設した東京・代官山の蔦屋書店を見た樋渡啓祐・武雄市長(当時)が「代官山蔦屋書店を図書館のかたちでもってきてほしい」とCCCの増田宗昭社長に要請したのが始まり。CCCが3億円、武雄市が4億5000万円の計7億5000万円かけて武雄市図書館を改装。運営はCCCに委託された。 蔵書数20万冊。図書の貸し出し
TSUTAYAを展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)を指定管理者とした、武雄市図書館が4月1日にリニューアルオープンした。オープンから1カ月が経った武雄市図書館(佐賀県)の様子を、5月20日の日本経済新聞朝刊が詳しく伝えている。 図書館は武雄市が約4億5千万円、CCCが約3億円を負担して改装。建物の入口近くに、DVDレンタルの「TSUTAYA」と新刊書店の「蔦屋書店」、スターバックスコーヒーがオープンした。それらは図書館とは隔たっておらず、民間の店舗と公共の図書館が混在している形だ。閲覧用の机は飲み物片手に本を読む人でほぼ満席だという。 また、午前10時から午後6時までだった開館時間は、改装後は午前9時から午後9時までへと4時間延長。年中無休にもなった。さらに、TSUTAYAのポイントカード「Tカード」を図書館利用カードとして使うことも可能で、セルフカウンターで貸し出しを行
今年6月、ヤフーと、TSUTAYAを運営するCCC(カルチュア・コンビニエンス・クラブ)の業務提携が発表され、来春までに「Yahoo! Japan ID」とCCCが展開する「Tポイント」が融合する方針が明らかになった。TSUTAYAやファミリーマートを始め、ホテルにドラッグストア、レンタカーやガソリンスタンドに引越しサービスまで、さまざまな場面で使えるTポイント。7月25日には「すかいらーく宅配サービス」への適用が開始されるなど拡大を続けている。 この業務提携を、インターネット事業に詳しいアナリストはこう分析する。 「Yahoo! はポータルサイトとして強力ですが、実際に金が動くサービスで盛況なのは、ほとんど『Yahoo! オークション』だけだった。さらに、PCサイト向けのターゲッティング広告が不調なこともあり、Yahoo! はネット通販とリアル物販に力を入れ、その会員情報を生かして、より
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く