【函館】函館市で昨年4月、アパートの一室に火を付け、この部屋に住む無職木村仁人さん=当時(74)=を殺害したとして、殺人や現住建造物等放火などの罪に問われた函館市の無職斎藤栄被告(52)の裁判員裁判の論告求刑公判が18日、函館地裁(榊原敬裁判長)であり、検察側は懲役20年を求刑し、結審した。判決は21日。 検察側は論告で、「被告の暴行で身動きができない生きたままの木村さんの身体などに灯油をまき、その周辺に火を放っており、非情で残忍きわまりない犯行」と指摘した。弁護側は「非常に不安定な精神状態で、飲酒酩酊状態だったところに、木村さんから暴行を受けたことが重なった」として、懲役15年が相当と主張した。