平成16年1月、茨城大農学部2年の女子学生=当時(21)=が殺害された事件で、殺人と強姦(ごうかん)致死の罪に問われたフィリピン国籍のランパノ・ジェリコ・モリ被告(36)。17日に水戸地裁(小笠原義泰裁判長)で行われた裁判員裁判初公判では、証人尋問や被告人質問が行われ、犯行に至った経緯などが明らかになった。(丸山将) 検察側は冒頭陳述で、ランパノ被告と、同国籍の34歳と32歳の男3人による犯行によって「被害者は性的尊厳を踏みにじられ、命まで奪われた」と指摘し、「遺体の手からランパノ被告とほぼ一致するDNAが検出された」と述べた。 弁護側は「被告には反省の意思がある」として、被害弁償金100万円を用意していることを明らかにし、「当時若年だった共犯者の影響で犯行がエスカレートした」と述べた。 事件当時、ランパノ被告は土浦市内に住み、美浦村内の電器部品加工会社に勤務していた。女子学生と面識はなか