昨年3月、千葉県香取市の山林で、産廃処理会社社長の加藤和夫さん=当時(69)=の遺体が見つかった事件で、死体損壊・遺棄罪と殺人罪に問われた土木会社の元社長、飯島健司被告(77)の裁判員裁判の初公判が25日、千葉地裁(松田俊哉裁判長)で開かれ、飯島被告は「殺すつもりはなかった」と起訴内容を否認した。 検察側は冒頭陳述で、「被告は、鉄パイプで頭を殴れば被害者が死亡する危険が高いと認識していた」と主張。一方、弁護側は「鉄パイプで殴ったのは頭ではなく、首付近や足などで、殺意は認められない」として傷害致死罪の適用を求めた。 起訴状によると、飯島被告は昨年3月3日ごろ、同県成田市の造成地で加藤さんの頭などを鉄パイプで殴って殺害し、同5日までに香取市の山林で加藤さんの遺体を燃やしたとしている。