トヨタ自動車の男性社員=当時(28)=が2017年に自殺したのは、上司のパワーハラスメントを受け適応障害を発症したのが原因として、豊田労働基準監督署(愛知県豊田市)が労災認定していたことが19日、遺族側の代理人弁護士への取材で分かった。 代理人弁護士によると、男性は東京大大学院修士課程を修了後、15年4月に入社し、16年3月から本社(同市)で車両設計を担当。上司から日常的に「ばか」「あほ」などと叱責され、「死んだ方がいい」などの暴言も受けていた。 男性は病院で適応障害と診断され、同7月に休職。10月、上司とは別のグループに復職したが、席は斜め向かいだった。男性は17年10月に社員寮の自室で自殺したとしている。上司は社内の調査に対し、暴言があったことをおおむね認めたという。