【北京=中川孝之】中国湖北省の武漢市政府は23日、市内を中心に広がる新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大を抑えるため、市外に出る航空便や鉄道のほか、市内全域のバスや地下鉄などの公共交通機関の運行を停止する措置を開始した。住民に「特殊な事情がなければ武漢を離れてはならない」と呼びかけている。感染の急激な拡大を受け、市内の事実上の封鎖が必要だと判断した。 武漢市内の公共交通機関は、23日午前10時(日本時間午前11時)から全ての運行を停止した。空港や鉄道駅なども出発便に関しては閉鎖されている。市当局は運行停止の期限に言及していない。武漢市は人口約1100万人の巨大都市だ。24日からの春節の大型連休を前に、地域の経済活動は深刻な影響を受けそうだ。 中国政府の国家衛生健康委員会によると、感染者は23日午前0時(日本時間午前1時)までに死者17人を含む571人となった。 22日、新型コロナウイルス