交際相手の女性を殺害し、遺体を東京都江東区の路上に遺棄したとして、殺人と死体遺棄などの罪に問われた元大田区選挙管理委員会職員、上田一美被告(57)の裁判員裁判の判決公判が29日、東京地裁で開かれた。中山大行裁判長は「身勝手な犯行」として、懲役18年(求刑懲役20年)を言い渡した。 上田被告は初公判で「殺してしまったことは間違いないが、被害者の同意があった」と述べ、殺人の起訴内容を否認していた。 中山裁判長は、被害者がかかっていた精神科医の診察内容などから「被害者が死を望んでいた様子はうかがえない」と認定。ネクタイで強く首を絞め続けて窒息死させたことから「強固な殺意に基づく身勝手な犯行だ」と指弾した。 判決によると、上田被告は平成29年10月31日、太田智子さん=当時(47)=の首を絞めて殺害。同日深夜から翌11月1日にかけて、江東区内の路上に遺体を遺棄するなどした。