入院患者2人が中毒死した大口病院=横浜市神奈川区 横浜市神奈川区の大口病院で昨年9月、入院患者2人が中毒死した点滴連続殺人事件は23日、県警が神奈川署に特別捜査本部を設置してから1年になる。特捜本部は病院関係者が関与した疑いが強いとみているが、決め手となる物証に乏しく、捜査は長期化している。 事件では、昨年9月20日未明、4階に入院していた同市港北区の無職男性=当時(88)=が死亡。点滴袋の液体が泡立っていたため病院が神奈川署へ通報し、司法解剖の結果、同23日に中毒死と判明した。遺体と点滴袋からは、殺菌作用が強い界面活性剤の成分が検出された。 その後、同18日に亡くなった同じ病室の青葉区の無職男性=当時(88)=の遺体からも同じ成分を検出。4階ナースステーションで保管されていた未使用の点滴約50袋の一部からも界面剤が検出されたことも分かった。またナースステーションには医療機器の消毒などに使
事件から半年、小児科と整形外科の外来のみを受け入れている大口病院=22日午後3時50分、横浜市神奈川区 横浜市神奈川区の大口病院で入院患者2人が死亡した点滴連続殺人事件は23日、未解決のまま特別捜査本部設置から半年となる。特捜本部は院内事情に詳しい人物が関わった疑いが強いとみて、病院関係者を中心に捜査を継続。ただ、容疑者に結びつく物証が乏しく、慎重に捜査を進めている。 特捜本部によると、延べ6646人の捜査員を投入。使用済みの注射器や点滴袋など大量の医療廃棄物を押収し鑑定を進めているほか、看護師や出入り業者など病院関係者延べ1627人から事情を聞いた。 同病院では、昨年9月18日と同20日に、いずれも88歳の男性が中毒死し、遺体からは殺菌作用が強い界面活性剤を検出。2人が入院していた4階のナースステーションには、界面剤を含む消毒液「ヂアミトール」があった。 当時院内に防犯カメラはなく、4階
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