5年前、兵庫県淡路島の洲本市で近所の住民5人をナイフで刺して殺害した罪に問われた45歳の男について、2審の大阪高等裁判所は「責任能力が著しく低下した心神耗弱の状態だった」と判断して1審の死刑判決を取り消し、無期懲役を言い渡しました。裁判員裁判で言い渡された死刑判決が取り消されたのは7件目で、いずれも無期懲役が言い渡されています。 兵庫県洲本市の平野達彦被告(45)は平成27年3月、自宅近くに住んでいた二家族の男女5人をナイフで刺して殺害したとして殺人などの罪に問われました。 1審の裁判員裁判は「被告は長期間の向精神薬の服用による精神障害があったものの犯行には大きな影響がなかった」とした精神鑑定の結果を踏まえ、完全な責任能力があったと判断し、死刑を言い渡していました。 被告側が控訴して行われた27日の2審の判決で、大阪高等裁判所の村山浩昭裁判長は「1審段階までの精神鑑定は薬物の使用をやめたあ
兵庫県洲本市の男女5人刺殺事件で、無職の平野達彦容疑者(40)=殺人容疑で送検=が捜査当局の調べに「裁判が始まるまで何も話すつもりはない」と黙秘していることが11日、接見した弁護人への取材で分かった。 弁護人は、平野容疑者の様子について「落ち着いている。ごく礼儀正しい人柄という印象だ」と述べた。 一方、平野容疑者がツイッターで、被害者や家族の写真や住所を載せて中傷する書き込み行為を、事件が発生した9日までの1週間で、少なくとも50回以上繰り返していたことも判明した。 事件前日の8日には、殺害された平野毅さん(82)とみられる写真を添付し、毅さんや家族を激しい言葉で中傷する投稿が4回あり、殺害された平野浩之さん(62)の自宅地図を示して中傷する投稿も1回あった。
9日午前7時10分ごろ、兵庫県洲本市中川原町中川原の民家で、「人が刺された」と110番があった。兵庫県警によると、少なくとも4人が病院に搬送され、うち3人の死亡が確認された。県警は殺人未遂の疑いで近所に住む男を現行犯逮捕した。容疑を殺人容疑に切り替え、詳しい状況を調べている。 県警によると、逮捕されたのは、自称、同市中川原町中川原の無職の男(40)。 淡路広域消防事務組合消防本部によると、同午前7時15分ごろ、県警を通じ「家に人が入ってきて刺された」と通報があった。刺されたのは5人という。負傷者3人を、洲本市内の病院に搬送したが、搬送先で1人の死亡が確認された。 現場は、洲本市役所から北西に約5キロ離れており、田畑が広がり、民家が点在する地域。
兵庫県洲本市で平成27年3月、男女5人が刺殺された事件で、殺人などの罪に問われた無職、平野達彦被告(42)の裁判員裁判の判決公判が22日、神戸地裁で開かれた。長井秀典裁判長は被告の完全責任能力を認定。「全く落ち度のない5人の命を奪っており、その命をもって罪を償わせるほかない」として、求刑通り死刑を言い渡した。弁護側は即日控訴した。 平野被告は「殺人を犯すように脳を支配されていた。冤罪(えんざい)だ」と主張。事件前、精神障害の影響で周囲に危害を加える恐れがあるとして2度、措置入院しており、事件当時の責任能力が最大の争点だった。 長井裁判長は判決理由で、被告が向精神薬を長年服用していたことによる精神疾患のため、被害者らが工作員として自分を攻撃している妄想を抱いたと指摘。しかし、犯行前後の行動が合理的で、犯行にも計画性があることから、殺害行為への疾患の影響は少なく、責任能力に問題はないとした。
兵庫県洲本市で平成27年3月、男女5人が刺殺された事件で、殺人などの罪に問われた無職、平野達彦被告(42)の裁判員裁判の論告求刑公判が3日、神戸地裁(長井秀典裁判長)で開かれた。検察側は「5人を次々に殺害した残忍な犯行。精神障害の影響は限定的で、被告には完全責任能力があった」として死刑を求刑した。判決は22日に言い渡される。 平野被告に対しては起訴前と起訴後の2度にわたり精神鑑定が行われており、最大の争点は刑事責任能力。検察側は論告で「鑑定した2人の医師はいずれも犯行時の精神状況は正常だったと証言した」と指摘。事件前にサバイバルナイフを購入したり、殺人罪の量刑をインターネットで調べたりしていたことを挙げ、「犯行には計画性があり、合理的な判断に基づいて行われた」と強調した。 続いて犠牲者の遺族も被害者参加制度に基づいて求刑意見を述べ、「社会に戻ると同じ犯罪を繰り返す可能性が高い。最後まで反省
兵庫県洲本市で平成27年3月、男女5人が刺殺された事件で、殺人などの罪に問われた無職、平野達彦被告(42)の裁判員裁判の初公判が8日、神戸地裁(長井秀典裁判長)で開かれた。平野被告は「本当の被害者は私。工作員に脳を支配され、殺害するよう強制された。完全な冤罪(えんざい)だ」と起訴内容を全面否認。弁護側は「被告の言っている通りならば、病的妄想に支配されていることは明らか」と述べ、刑事責任能力を争う姿勢を示した。 公判は3月22日の判決宣告までに計12回開かれる予定。被告は精神疾患のため事件前に措置入院しており、責任能力を最大の焦点に、検察側と弁護側が全面的に争うことになる。 検察側は冒頭陳述で、平野被告が22年にインターネットの会員制交流サイトを利用して犠牲者の親類を中傷し、名誉毀損(きそん)容疑で逮捕されたことに言及。被告が「復讐(ふくしゅう)に一部成功」とネットに書き込むなどしていたこと
兵庫県洲本市で男女5人が刺殺された事件で、神戸地検は8日、殺人と銃刀法違反の罪で同市の無職、平野達彦容疑者(41)を起訴した。地検は4月10日~8月31日、平野被告を鑑定留置し、精神鑑定をした結果、「刑事責任能力があると認めた」とした。地検は平野被告の認否を明らかにしていないが、平野被告と接見した弁護士によると黙秘を続けているという。 起訴状によると、平野被告は3月9日午前4時ごろ、洲本市中川原町の平野毅さん(82)宅で、毅さん夫妻をサバイバルナイフで刺して殺害。同7時10分ごろには、近くに住む平野浩之さん(62)宅などで浩之さん夫妻と母、静子さん(84)を刺殺したなどとしている。 毅さん夫妻の遺族は弁護士を通じ、「裁判を通じて事件の日に何があったのかを知りたいという思いなどいろいろな思いが交錯している。警察などは二度とこのような事件が起こらないよう対処してもらいたい」とコメントした。
兵庫県洲本市で男女5人が刺殺された事件で、殺人容疑で逮捕された同市の無職、平野達彦容疑者(40)について、神戸地検が鑑定留置を神戸地裁に請求し、同地裁で認められたことが10日、分かった。決定は9日付。期間は10日から8月31日まで。 平野容疑者は事件前、インターネット上で被害者らへの中傷や意味不明の書き込みをしたり、逮捕後の調べに意味が分からないことを話したりするなどしていた。地検は当時の精神状況を詳しく調べる必要があると判断したとみられる。 平野容疑者は3月9日早朝、洲本市の自宅近くの平野毅さん(82)方と平野浩之さん(62)方に押し入り、毅さんや浩之さんら住人5人をサバイバルナイフで襲い、殺害したとして逮捕、送検された。 平野容疑者の弁護人は10日、「黙秘は続いている。コメントはない」と話した。
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