兵庫県洲本市で男女5人が刺殺された事件で、神戸地検は8日、殺人と銃刀法違反の罪で同市の無職、平野達彦容疑者(41)を起訴した。地検は4月10日~8月31日、平野被告を鑑定留置し、精神鑑定をした結果、「刑事責任能力があると認めた」とした。地検は平野被告の認否を明らかにしていないが、平野被告と接見した弁護士によると黙秘を続けているという。 起訴状によると、平野被告は3月9日午前4時ごろ、洲本市中川原町の平野毅さん(82)宅で、毅さん夫妻をサバイバルナイフで刺して殺害。同7時10分ごろには、近くに住む平野浩之さん(62)宅などで浩之さん夫妻と母、静子さん(84)を刺殺したなどとしている。 毅さん夫妻の遺族は弁護士を通じ、「裁判を通じて事件の日に何があったのかを知りたいという思いなどいろいろな思いが交錯している。警察などは二度とこのような事件が起こらないよう対処してもらいたい」とコメントした。