電気自動車(EV)に欠かせない銅などが豊富なアフリカ中南部に日米欧の企業や政府が熱い視線を注ぎ始めた。中国がサプライチェーン(供給網)を押さえる中、最新技術で資源を開発し、交通インフラの整備にも力を入れる。アフリカ側は厳しい経済状態の改善を狙い、中国一辺倒からの脱却に向け日米欧の投資を促す。関心を集めるのが、ザンビアとコンゴ民主共和国にまたがる世界有数の銅山地帯「カッパー(銅)ベルト」だ。銅と
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(CNN) 南アフリカの新興企業レナジェンが、同国フリーステート州バージニア近郊にある草地のガス生産権と採掘権を購入したとき、創業者らは近くの採掘場に電力が供給できるほどの小規模な天然ガス埋蔵量が見つかることを期待していた。 レナジェンのステファノ・マラニ最高経営責任者(CEO)によると、同社は2013年に1ドル(現在のレートで約148円)で生産権と採掘権を購入し、何年も前に鉱物探査用に設置された2本のさびたドリルパイプから流れるガスの組成テストを行った。そこで発見されたのは、標準よりもはるかに高濃度なヘリウムだった。 パーティー用の風船を膨らませる以外にも、ヘリウムにはさまざまな商業的用途がある。凝縮して液化させたヘリウムは、マイクロチップの製造やMRI(磁気共鳴断層撮影)のスキャン技術に不可欠な冷却成分として使用される。だが、世界のヘリウム価格と供給は不安定で、ヘリウムの生産を行う国は
既知の調査により、ネバダ州とオレゴン州にまたがる火山からリチウムを含む多数の金属鉱脈が発見されています。2023年8月30日に発表された論文によると、この火山には推定2000万トンから4000万トンの「世界最大規模」のリチウムが埋まっているようです。 Hydrothermal enrichment of lithium in intracaldera illite-bearing claystones | Science Advances https://www.science.org/doi/10.1126/sciadv.adh8183 Lithium discovery in US volcano could be biggest deposit ever found | Research | Chemistry World https://www.chemistryworld.com
リチウムイオン電池の需要が世界的に伸びるなか、三重県四日市市の地場産業である窯業に思わぬ影響が出ている。原料の粘土にリチウムが含まれており、粘土価格はこの6年間で約10倍に跳ね上がった。一部の地元メーカーは代替原料の生産を始めた。今後窯業全体に影響が広がる可能性もある。四日市市の地場産業で、国の伝統的工芸品である「万古(ばんこ)焼」は、主力品である土鍋の原料にペタライト(葉長石)を使う。耐熱性
これまで、電池に関する環境影響を考える上で重要な「リサイクル」「リユース」「LCA」といった内容を取り上げてきました。 環境影響というと、昨今はどうしても「脱炭素」に対する議論が注目されがちですが、CO2排出以外の要因による環境影響についても忘れることなく考えていくことが大切です。環境影響を考える際のポイントの1つとして、今回は資源消費、特にリチウムイオン電池には欠かせない「リチウム」にまつわる問題に注目していきたいと思います。 →連載「今こそ知りたい電池のあれこれ」バックナンバー リチウム資源は本当に不足するのか? 「脱炭素」や「SDGs」といった取り組みが注目されることで、電気自動車(EV)を筆頭にリチウムイオン電池搭載製品の開発や普及の流れが加速しています。それに伴い、リチウムイオン電池の需要も増加しています。一説には、年間のリチウム需要が2030年には2020年の6~7倍に増加する
次世代の「エコカー」として、電気自動車(EV)が世界的に急速に普及する勢いだ。これに対して筆者が疑問に思うことがある。EVは、運転する環境では「エコ」といえるが、その生産過程においては決して「エコ」とはいえないのではないか? ということだ。 EVの生産には、その原材料として金属資源の需要が膨大な量になる。このことによって鉱山の規模が拡大するとともに、サプライチェーン最上流の採掘・選鉱工程における環境・社会に対する影響は極めて大きくなっている。 EV以外の分野でも、世界の金属需要は膨大な量になっている。今後、さらに先進ロボット、電気自動車、再生可能エネルギー、IT機器、IoT、AI、5Gなど、技術が進歩するほど金属需要は増える一方だ。しかし、地球上(特に陸地)の資源には限りがあり、需給ギャップが予測されている金属、つまり「枯渇」が懸念されている金属も多い。 まずは「ベース・メタル」(社会の中
天然資源に乏しい日本だが、世界でも有数の生産量を誇るものがある。医薬品からハイテク素材まで幅広い用途があるヨードだ。元素周期表では原子番号53のヨウ素として掲載される黒紫色の個体だが、年配の方なら殺菌・消毒薬のヨードチンキでなじみがあるかもしれない。国内では特に千葉県の生産量が多く、ヨードの世界的な供給源になっている。千葉県では外房地域で6社がヨードを生産している。最大手の伊勢化学工業の推定に
南鳥島近くの日本の排他的経済水域内で、深さおよそ5500メートルの海底に、希少な金属、レアメタルを含んだ「マンガンノジュール」と呼ばれる資源が大規模に存在することを海洋研究開発機構や東京大学などのグループが発見し、将来の国産資源の開発につながる成果として期待されています。 海洋研究開発機構や東京大学などのグループは、ことし4月、有人の潜水調査船「しんかい6500」で、深さおよそ5500メートルまで潜り、これまでの音波による探査で、何らかの資源がある可能性が示されていた海域を重点的に調べました。その結果、マンガンノジュールと呼ばれる、直径が5センチから10センチほどの黒いボールのような形をした海底資源が、4万4000平方キロメートルと九州の面積より広い範囲に存在していることがわかったということです。 今回見つかったマンガンノジュールには、自動車向けの高性能バッテリーに用いられるコバルトなどの
1トンの砂埃につき2万円分のプラチナが見つかるようです。 自動車から携帯電話まで、私たちの身の回りのテクノロジーには多くのレアメタルが使用されています。その中のひとつがプラチナ(白金)。化学的に安定していて酸にも強く多くの装飾品やテクノロジーに活用されています。 特に一般的なのが自動車の排気ガス浄化のための触媒としての活用法。しかも自動車は16万kmほど走行するとプラチナの量は半分くらいに減ってしまうそうです。 なら24時間ずっと車が通っている高速道路の脇にはプラチナが砂埃にまじっているのでは...?と考えたのが科学実験をお届けするYouTubeチャンネルCody'sLab。 ホウキで道路の脇の砂埃を集め、複雑な化学プロセスを経てプラチナを取り出すことに成功しているんです。 じゃあ高速道路の掃除をするだけで一攫千金...とワクワクしてしまいますが、実験はかなり複雑かつ危険。私たちが簡単に真
カナダの資源会社TVIパシフィックがフィリピンに保有する鉱床で採掘された砂金を10倍に拡大した写真(2005年10月20日撮影、資料写真)。(c)AFP/THERENCE KOH 【3月24日 AFP】人間の排せつ物には金などの希少な金属が含まれており、金額に換算すると数億ドル(数百億円)の価値に相当する可能性があるという研究成果が、米コロラド(Colorado)州デンバー(Denver)で開かれている第249回米国化学会(American Chemical Society、ACS)大会で発表された。 米地質調査所(US Geological Survey、USGS)のキャスリーン・スミス(Kathleen Smith)氏が属する研究チームは、処理済みの排せつ物の中からプラチナや銀、金などの金属を発見した。金の含有量は、採掘の採算が合う最低限の鉱床と同じくらいの水準だったという。 同じ分野
岩谷産業は10月14日、蛍石(フッ化カルシウム)の人工合成技術を世界で初めて確立したと発表した。 蛍石はカメラや天体望遠鏡の高品質レンズといった光学結晶材料として用いられる物質。天然資源として中国から全量輸入に頼っており、品質のばらつきや価格変動が激しいため、レンズメーカーなどでは安定供給が課題となっていた。 岩谷産業では名古屋工業大学安井晋示准教授の技術指導を受けながら上田石灰製造とともに人工合成技術の研究開発を進め、炭酸カルシウムとフッ化水素ガスを反応させ、高純度なフッ化カルシウムを製造する技術を開発した。 粒状の炭酸カルシウムの芯までフッ化反応させる技術が大きなポイントで、合成したフッ化カルシウムは非常に高純度なものが得られた。合成フッ化カルシウムによって作成した単結晶の光透過性は光学レンズメーカーからの要求スペックをクリアしていることが確かめられ、天然蛍石に比べて優位な光吸収特性を
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