宮崎吾朗(みやざき ごろう) 1967年生まれ。信州大学卒業後、建築や造園の仕事を経て「三鷹の森ジブリ美術館」初代館長に。2006年に「ゲド戦記」でアニメーション監督デビュー 高畑勲、宮崎駿両監督が確立したアニメーション制作方法を紹介する「スタジオジブリ・レイアウト展」が26日、東京・江東区の都現代美術館で始まった。展示の監修を務めた宮崎吾朗さんに館内を案内してもらいながら、レイアウトについて解説してもらった。(依田謙一) ――レイアウトとはどういうものですか。 吾朗 カメラの動き方やスピード、キャラクターと背景画の位置関係など、一つのカットを作る上で必要な情報が描き込まれたアニメーションの「最終設計図」です。レイアウトを見れば、各担当が何をやればいいか分かるようになっています。すべてのカット分を作成するので、例えば「ハウルの動く城」や「千と千尋の神隠し」だと1400枚近くのレイアウトが