パロマ工業(現パロマ、名古屋市)製湯沸かし器による一酸化炭素中毒事故で死亡した東京都内の大学生の遺族が同社などに約2億円の損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁は21日、パロマと修理業者に約1億2千万円の支払いを命じる判決を言い渡した。 点火不良への対応として、安全装置を作動させない不正改造が横行し、全国で事故が相次いでいた。三角比呂裁判長は、不正改造をした修理業者・愛進(東京都目黒区)の責任を認定。さらに、「一斉点検や回収をしていれば事故は防げた」と述べ、パロマの責任も認めた。 事故は2005年11月に発生。東京都港区のアパートで不正改造されたガス湯沸かし器を使っていた大学生の上嶋浩幸さん(当時18)が一酸化炭素中毒で死亡した。